とかく人の世は住みにくい

会社、学校、アルバイト……生きている限り、人は何かしらのコミュニティに属します。ましてや他人との関わり合いを避けることはできません。しかし、君が自ら命を絶った海猫沢めろんさんの友人・K君のように、コミュニティに属することを苦とする人は少なくないはず。そんな人のための生き方を考えていきます。


「歪んだ鏡」は本当の自分を映さない

 この章では、「自分は特別な人間だ」という自意識から自由になるにはどうすればいいのか、を考えましょう。
 ここでのキーワードは人間関係や社会とのつながり、つまりコミュニティです。

 自意識も、健全なものは自己肯定力の源や、自由を獲得する力になり得ます。
 ですが問題は、「不自由な自意識」です。
 これは、自分と世間がうまくかみ合っていないときに生まれます。
 他者の目や世間の評価を、自分の内面の声として受け取ってしまい、そのギャップに苦しむのです。
 これを寓話化した、みなさんも知っているお話があります。
 グリム童話にも収録されている『白雪姫』です。
 ある王妃が魔法の鏡に向かって「世界でいちばん美しいのはだあれ?」と問いかけたところ、娘である「白雪姫」という答えが返ってきます。王妃はそのことに怒って、白雪姫を殺そうとするのです。
 僕は、この王妃は、おそらくそれなりに美人だったのではないかと思います。
 なぜならそれまでは自分が「世界で一番美しい」なんて本気で信じていたわけですから。
 その幻想を壊したのが魔法の鏡です。
 これは一体なんなのでしょうか。僕は、魔法の鏡というのは王妃の自意識だと解釈しています。

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頑張って生きるのが嫌な人のための本

海猫沢めろん

年間3万人前後もの人が自ら死を選ぶ自殺大国・日本。ゆたかな国にも関わらず、根強くはびこっている閉塞感と生きにくさ。海猫沢めろんさんの友人・K君は、そんな閉塞感から自由になるために自殺を選択しました。めろんさんが、K君に、そして彼とおな...もっと読む

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