読者のキネボルタ(旅情系温泉バンド「ハービバノンノンズ」のボーカル)に勝手にライブハウスを押さえられ、1/18(土)に音楽フェス『フェスボルタ迎春』を開催することになってしまったジョン・ヒロボルタ。さて、どのアーティストをフェスに呼ぼうか? そこで「手紙に熱い想いを込めて、大好きなあのアーティストに渡そうではありませんか!」と前号でヒロボルタが呼びかけたところ、早速キネボルタが動き出しました。曽我部恵一にぜひとも出演していただきたいと心から願う彼は、その想いを手紙に込めて、田中正造ばりに直談判に向かったのでした。
向かった先は、下北沢にある曽我部恵一のお店「シティーカントリーシティ(CCC)」。…ところが、キネボルタいきなり遅刻! 曽我部さんのTシャツを着ていこうと思い、失礼がないよう直前に洗濯をしたら乾かなくて、待ち合わせ時間に遅れてしまったんだそうです。でもいいんです。アポなし突撃にそもそも遅刻はありませんからね。
さあ手紙を握りしめ、いよいよ「CCC」へ突入です! 濡れた曽我部Tシャツも、上がった体温で乾いたみたいです。
キネ「すみません、曽我部さんいらっしゃいますか?」スタッフ「いないんですよ」(ああ、門前払いか)とやりとりを見ていた僕は半ば諦めていました。だって、普通にスタッフさんの立場で考えたらめんどくさいし、何より怪しいですもん。でも、心優しいスタッフの方は、忙しいにもかかわらず嫌な顔ひとつしないで僕らの話を聞いてくれました。結果、スタッフの方のご好意でお手紙は渡していただけることになりましたが、
「事務所にメールしたほうが早いと思いますよ」
とアドバイスをいただきました。そりゃ確かにそうですよね。いけない、僕ら先走り過ぎてしまって、田中正造じゃなく山本太郎になってましたよ。
てっきり「きっと曽我部さんはいるはず」と思っていたキネボルタは、しばらくお店の前でうなだれていました。でも彼は顔をあげてこう言いました。
ここまできたらダメもとで事務所に行きましょう! 今やれることは全部やりたいんです。
なんて熱い男なんでしょう。さすがは勝手にフェスを企画した男。ということで、僕らは曽我部さんの事務所に向かいました。しかし……。
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