川田十夢(AR三兄弟 長男)→山戸結希(映画監督)Vol.1 「なぜ映画を撮り始めたのですか?」

今回インタビュアーを務めるのは、テレビ、雑誌、映画、ファッションなどあらゆる素材やメディアをマッシュアップし、未来の可能性を次々と見せてくれるAR三兄弟川田十夢さん。そんな川田さんがインタビューするのは、人気ガールズ・ボーカル&ダンスグループ・東京女子流を初主演に迎えた最新監督作『5つ数えれば君の夢』が現在公開中の山戸結希さん。日本映画界がいま最も注目する新鋭監督である山戸さんに、川田さんが聞いてみたいこととは?

なぜ映画を撮り始めたのですか?

Q. まず始めにお聞きしたいんですが、そもそも山戸監督はなぜ映画という表現を選んだのですか?

山戸:大学では哲学科に在籍し、哲学研究者になろうと思って勉強していました。「本当のことを知りたい、本当のことを言葉にしたい、言葉にしながら本当のことを見つけたい」という気持ちからだったのですが、「言葉だけでは表現できないものがある」という実感もたしかなものとして生まれていました。ちょうどそのタイミングで、映画研究会のポストに空きがあったので、自分で新しく映研を立ち上げて、そこから人を集めて、1本作品を撮りました。その流れでさらに2作目も作って…という感じで、気付くと制作を続ける状況の中にいました。

Q. 言葉だけでは何かが足りないという感覚があったんですね。

山戸:そうですね。言葉を頼りに世界の本当のことを知ったとして、結局世界がどうできているのかを知ることと、世界を生きる意味を得るのはイコールではないということの切実がありました。そういう言葉のエリアの境界線が前より鮮やかに見えるようになった頃から、映画を撮るようになっていったのですが、初めて映画を撮った時は全然脚本通りにいきませんでした。現場でのリアリティは脚本とは全く別の源泉から来ているから。外部的要因が入ってくることで、ネガティブにも、ポジティブにも、思わぬカットが撮れたりしたんですが、そういう偶然性というのは、それまでやっていた哲学=言葉の世界の外から来るもので、ただただ刺激的でした。

Q. 本当のことを見つけるための手がかりとして映画があって、監督はその作品の中で呼吸をしながら色んなことを経験をしているんじゃないかと思うんです。その経験のログみたいなものを、僕らは作品を通して見ているのかなと。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes・note会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

ケイクス

この連載について

初回を読む
いま、僕たちが話を聞きたい人

カンバセーションズ

インタビュアーという存在にスポットを当てるこれまでにないインタビューサイト「QONVERSATIONS(カンバセーションズ)」。毎回異なるクリエイターや文化人がインタビュアーとなり、彼らが「いま、本当に話を聞きたい人」にインタビューを...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード