しばられたくない」という不自由さ

死んで自由になりたいと言い続け、それを実行にうつしてしまった、海猫沢めろんさんの友人・K君。しかし「自殺」しか選択肢がなくなることは、まったく自由ではないのではないかと、めろんさんは疑問を投げかけます。「しばられたくないと考えること自体が不自由なのではないか」と語るめろんさんの真意とは。

気の持ちよう次第で自由と不自由を行き来する

 自殺はある意味で究極の自由と言えるかもしれません。
 しかし、なぜその方法でなくてはならなかったのでしょうか。
 選択肢がそれひとつになることは、どう考えても「自由」とはちがうのではないでしょうか。
 もっとギリギリの場所で、自由を勝ち取るための方法はないのでしょうか。

 誰しも、誰かに「こうしろ、ああしろ」と言われるのは嫌です。
 ご多分に漏れず僕もそうですが、困ったことに、相手の意見が正しかろうが、間違っていようが、どちらでも聞き入れることがあまりない。
 そう言われること、それ自体が嫌いなんです。
 真っ白でどこから見ても公明正大な正論で言われても、まったく納得できなくて、「そんなの嫌です」と言ってしまいます。
 でも、最近、実はそういったスタンスそのものが、「不自由さ」をもたらしているとも考えるようになりました。
 たとえば、自分が「しばられたくない」みたいな話をし始めたときに相手から、
「いま、自由じゃないの?」
「自由じゃないといけないの?」
「それって、あなたは不自由だね」
 と、言われたらどうでしょうか。自由であることに思考がしばられていて、結局は狭量で不自由な考え方しかできなくなっていませんか。

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頑張って生きるのが嫌な人のための本

海猫沢めろん

年間3万人前後もの人が自ら死を選ぶ自殺大国・日本。ゆたかな国にも関わらず、根強くはびこっている閉塞感と生きにくさ。海猫沢めろんさんの友人・K君は、そんな閉塞感から自由になるために自殺を選択しました。めろんさんが、K君に、そして彼とおな...もっと読む

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uminekozawa 自由になるのは大変? 死ななきゃラクになれない? 働かないとダメ? 誰もが抱える悩みにこたえます。 約4年前 replyretweetfavorite

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