東京・有楽町にある東京国際フォーラムへ来ています。この週末限定で、日本最大規模を誇る美術の祭典、アートフェア東京2014が開かれているのです。
アートフェアとは、言ってみればアートの展示即売会。たくさんのギャラリーがブースを出し、そこに取扱い作家の作品を展示しています。来訪者はそれらを観ながら、気に入った作品があればその場で購入することもできるというしくみです。
会場に足を踏み入れれば、とにかくその広大さに驚かされますよ。大きなイベント会場に、見渡すかぎりブースが連なり、一つひとつに作品がぎっしりと詰まっているのです。大きいもの小さいもの、このうえなく派手な色合いがあるかと思えば、モノクロの端正なたたずまいを見せる作品も。つくられた時代は古代からつい最近までと幅広い。ジャンルも古美術、洋画、日本画、工芸、現代美術と多岐にわたります。
出展しているギャラリーは総勢約150軒といいますから、ひと通り見て回るだけでもたいへんなこと。くわえて、あらゆる種類の作品が集まっているわけですから、それらを次々と受け止めて咀嚼する眼と脳のはたらきが、だんだん追いつかなくなってきます。でも考えてみれば、目まいがするほど多様かつ大量の作品を一挙に浴びる機会なんて、なかなかないもの。ここは眼と脳と足をフル稼働させて、美術のシャワーに身を晒す覚悟をしてみてはいかがでしょうか。