心配性

重度の自閉症を抱えながらも、社会を鋭く見つめている作家・東田直樹さんの連載です。
何が起きるかわからない未来に不安を感じることは、誰しも一度や二度はあるのではないでしょうか。
自閉症の症状で、「記憶が点のようで、つながっていない」という東田さんは、過去や未来に対する様々な不安と、どのように向き合っているのでしょうか。

 未来は、誰にも予測できません。

 それなのに、先のことを、必要以上に心配する人がいます。
 その時、自分や周りの人たちがどうなるのか、不安でしかたないのでしょう。将来を、あれこれ想像して、最悪の結果ばかり頭に浮かぶのは、本当に辛いと思います。

 これとは逆に、考えてもしかたないことは考えられないという人がいますが、どちらも自分の意思に反して思考がそうなってしまうのかもしれません。脳の仕組みは、とても不思議です。


 どんなに科学が進んでも、これから起こるできごとを正確に把握することはできないと思います。

 人は大昔から、何とかよい未来を築くために、祈祷師に占ってもらったり、占星術師に運勢を判断してもらったりしていました。
 予想できれば、自分がどう対応すればいいかわかるからでしょうか。


 心配性の人の気持ちは、少し理解できます。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes・note会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

ケイクス

この連載について

初回を読む
跳びはねる思考—22歳の自閉症作家が見た世界

東田直樹

「僕は、まるで壊れたロボットの中にいて、操縦に困っている人のようなのです。」 会話ができないもどかしさや意に沿わない行動をする身体を抱え、だからこそ、一語一語を大切につづってきた重度自閉症の作家・東田直樹。 小学生の頃から絵本...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

Tweetがありません