ad:tech東京2012で見えてきた、ネットマーケティングの「原点回帰」(前編)

グロービス経営大学院で教鞭をとる「R30」こと川上慎市郎さんによるマーケティング&マネジメント論。連載第5回のテーマはデジタル・マーケティングについてです。デジタル・マーケティングの総合カンファレンスad:tech Tokyo(アドテック東京)に参加した川上さんが、現場で感じたこととは。そして今、デジタル・マーケティングはどのように変化しているのか。ぜひご一読ください。

デジタル・マーケティングの祭典で見えた、業界の“行き詰まり”

毎年10月に行われるデジタル・マーケティングの総合カンファレンス「ad:tech Tokyo」に通い始めて、今年が3回目となりました。

このイベントは、もともと「デジタル情報技術を活用したマーケティングは、従来の広告業界のように事業主(ブランドホルダー)と広告代理店(エージェント)だけで話し合っていても広がらない。そこにウェブ媒体(メディア・パブリッシャー)とITエンジニア(テクノロジー・ベンダー)を加えて、4者で切磋琢磨すべき」という考えから、1997年に米国で発祥したものです。

ニューヨークやサンフランシスコといった米国の都市だけでなく、ロンドン、ニューデリー、シンガポール、上海、シドニーなど、世界各国で年中巡回開催されているグローバルなカンファレンスであることが特徴で、東京では2009年から開催されるようになり、毎年規模が拡大しています。なんと、来年6月からは福岡でも開催されるようです。

さて、そのアドテック東京ですが、今年の議論から伝わってきたマーケティングの世界の課題と雰囲気について、少し私なりの思うところをまとめておこうかと思います。

私が参加した過去3回の会議の雰囲気を一言で言うと、2010年は「可能性への期待」、2011年は「高らかな進軍ラッパ」、そして2012年は「行き詰まりと戸惑い」です。


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R30::リローデッド

川上慎市郎

グロービス・マネジメント・スクールでマーケティングを教える川上慎市郎さんが、若手ビジネスパーソン向けに、マーケティング、メディア、そして教育について、深くやさしく解説をします。かつて有名ブログ「R30::マーケティング社会時評」を運営...もっと読む

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