注目の新店、すきやばし次郎出身のご主人が握る寿司の味
今週、たまたま急に予定があいた日が1日。珍しく風邪を引いて病み上がりだったこともあり騒ぐ気分でもなく、ひとりで食事に行くことに決めた。孤独のグルメごっこというわけではないが、自分だけだとあまり飲み過ぎることなく会話に夢中になりすぎることもなく、じっくりと味わうことができる。こういうときこそ気になっていた店を攻めるのだ。青山・骨董通りに時々ふらり行くバーがあるのだが、そのお店の上に新しい寿司屋ができていて、店名は「ます田」。気になって調べてみるとご主人はご存知すきやばし次郎で10年近く修行をされた方のよう。まだ1月末にオープンしたばかりということもあってか、当日のお昼の電話で予約がとれた。新しいお店に行くのには、店と客、それぞれの初々しさの対峙に独特のわくわく感がある。
エレベーターが開くと、まず目にはいってくるのはガラスのパーテーション。6席のこじんまりとした真新しい白木のカウンター。奥には個室とドリンクカウンターまであって、モダンすぎない雰囲気が漂うこの空間は「銀座」である。カウンターは男ばかり、後ろ姿だけで知り合い関係&寿司マニアだとすぐわかるこのかんじ、リラックスできるかはともかく嫌いではない。席につき、ご主人が緊張しながら握っているなぁと思って見ていたのだが、聞けば次郎の六本木ヒルズ店をやっている(小野)二郎さんの次男が様子見にいらっしゃっていたらしい。そうこうしているうちにまずはツマミから。ちびりちびりと日本酒を飲みながら、ヒラメの刺身、極上。のどぐろ、脂がのっていて美味。
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