パート6. そして2vs12 徳永準、オサリバン・愛[16:41]藤堂真澄[13:09−]

肚は決まっていた。どのみち〈協定〉を破るとあらば、できるだけ派手に破るに如かず――高校2年生、徳永準の自殺予告メールがネットに流出しました。頭脳派、お人好し、リーダー気取り、犯罪者まで入り乱れて彼と彼を導く殺人鬼(?)〈17〉に迫ります! 15人24時間の大晦日から始まる群像サスペンス長編! 読みはじめたら止まれない、ライトノベル史上〈もっとも長い一日〉をご堪能ください。(イラスト:箸井地図)

徳永準[16:41]

 ぼくが何もかも忘れてその場に倒れる──はずの、その寸前。
「うわっ!?」
 ぼくの体は、ふわりと宙に浮く。


オサリバン・愛[16:41]

 ──思わず叫んだんは、
「本日二十四時四〇分から、生放送!」
 っていう、おっそろしくマヌケな一言だったんですけど、それさえも徳永少年の、
「うわっ──!」
 ていう悲鳴と、ヤンキー連中の相変わらずの、
「いたぞ! つかまえろ! どこの団だこらてめえ!」
 みたいのと、あとはバイク軍団の爆音でかき消されちゃった。とほほ。
 爆走トラック野郎並みの凄い勢いで突っ込んできて、あわれ徳永少年むんずと肩をつかまれて、タクシーの前に停車してた黒いバンに積み込まれて。ヤンキーのみなさんもゲームのゾンビ軍団みたいに襲ってきて、美園さんが「ぎゃー」みたいな大声あげて、そういえばもう一人誰かが、徳永少年を追っかけてバンの中へ跳びこんだような気もするけど、はっきりとは見えなかった。もう、ほんと何がなんだか。爆音、悲鳴、やんのかこら、うっせー邪魔すんな、そんでもって少年入りのバンが急発進、赤黒い夕焼けの彼方へピュ〜!……  って言葉で説明すると長いけど、でもほんとのところは一瞬の出来事で、何おきてんのか判らんかったんよね。なんか、稲妻がビカーッて光ったみたい。
 で、そのすぐ後にパトカーのサイレンの音が聞こえてきて、したら今度はヤンキーなみなさんも真っ黒クロスケが逃げるみたいにぱーって走り去って。
「マナちゃん、時間ないってば!」
 え? え? え? なんで? どうして?  何がどーなってんの?  あのバイク男、誰? 迷彩軍団は? なんでヤンキーさんが徳永少年を追っかけてたの? 彼、どこ連れてかれちゃったの!? 教えて神田明神さま!
「マナちゃんっっ!!!!」
「はいいいっ!」


藤堂真澄[13:09−16:42]

 午後一時八分、電話。仁科にしな警部は不在、馬橋まばし警部補と会話。

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15×24(イチゴーニイヨン)link two 大人はわかっちゃくれない

新城カズマ

高校2年生、徳永準の自殺予告メールがネットに流出しました。彼を救うべく懸命に彼を探す捜索隊、否応なしに巻き込まれる者、別の思惑を抱くもの、そして殺人鬼まで……!? 15人24時間の大晦日の長編群像サスペンス、こっからが本番です! 読み...もっと読む

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