買いだめで貧乏になる!?
最近、「買いだめ」する人が増えている。災害に向けての備蓄であったり、消費増税に向けての節約対策だったりと理由は複数あるようだ。そんな人たちが気になり、日経電子版でも実例を紹介したが(「そんなに買ってどうする 増税・災害憂う備蓄貧乏」)、これと似たケースが今日も家計相談にやってきているので、改めて警告の意味も込め、日経とは違う角度から紹介する。
買いだめの仕方を間違えた実例
「私、賢く消費をするべきだと思うんです! だから必ず使う物や同じものは一円でも安いうちに買っておくほうがいいですよね。それが増税対策になることだし、災害時への備蓄にも繋がりますからね!」と、こんな感じのことを主張し、実践している。この方は24歳のお若い女性で、独り暮らし、神奈川県在住。職業は派遣社員。事務のお仕事をされている。
落ち着いた感じというよりは、まだ学生が終わって間もない感じを残し、キャピキャピとした印象。始めに書いておくが、私は本人におかしいんだということを言わなく、それをここで書いているわけではない。しっかりと本人に伝えているのでご安心を。
彼女は、いろいろな情報を調べたりして複合的に物事を考え、自分なりの結論を出していくというよりは、誰かがこう言ったからこうしたほうがいいと簡単に結論を導き出してしまうタイプで、聞いたことが正しいと思えば、他の意見はもう聞き入れられないという面もありそう。若いのに考えに柔軟性も向上心もないように見え、私は正直嫌いなタイプ。正論のようでそうでもなく、正しいことでもあるけど、間違っているようにも思える、そんな「甘さ」がにじみ出ていて残念に思う。もちろん、相談者の方だって私のようなちょっと偏屈そうなオヤジはご免だろうから、特に何も言えないが、第一印象ではやりにくい感じでいっぱいだ。
「1円でも安く買う」は正しく思えるけれど
確かに、必ず使うもの、同じものを買うなら1円でも安いものを購入するのが賢いと言えるだろう。しかし、それは表面上のことであって、実際それをするというか、し過ぎるとどうなるか。バランスが悪いと単なるおバカな結果にしかならない。
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