新幹線に乗っている時の雨は、とても神秘的です。
「横殴りの雨」という表現がありますが、横一線に流れる雨粒が見られるのは、新幹線に乗った時だけではないでしょうか。
それだけ早いスピードで移動しているからだと理屈ではわかります。けれども、僕にはこの雨が、特別なメッセージを伝えてくれているような気がしてならないのです。
雨は普通、空から地面に向けて落ちていきます。その時々で強さは違いますが、一定のリズムを持っていると思います。
僕は雨音が、時を刻んでくれていることに気づきます。そして、知らぬ間に数を数え始めるのです。体の中を突き抜けるようなリズムが耳にこだまします。
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