シンキロウプロジェクト

第8回 Track02 Age of Consent

PHP研究所から、人気ボカロ小説の新作をcakesで配信です!
まったく新しいボーカロイドだという『UI』。いったいどんなソフトなのか? そして“シンキロウプロジェクトの全貌も明らかに…。 

初音ミクをはじめ今や70億円を超えるともいわれる「ボーカロイド市場」。一時ネットで話題となった「人気ボカロP(ボーカロイド楽曲の制作者)は企業による捏造だった!?」という陰謀論に着想を得た小説『シンキロウプロジェクト』を一部公開します。

 スクリーンには『神音キク』に代わって赤い髪の『UI』が映し出される。

『UI』は、今から20年前、1990年代から東都工科大学の人工音声技術研究室で開発が続けられてきた音声合成エンジンを搭載した、まったく新しいタイプのソフトなんすよ。便宜上、世間からは『ボカロ』の一つと認知されてるけど、これまで市販されている『ボーカロイド』とは違うソフトウェア、アーキテクチャで動いている、完全に別のソフトだと思って貰って間違いないすよ」
  ふんっ、と心なしか高木さんの鼻息が大きくなった。
「まずはこれを聴いて貰いましょうか」 スクリーン上の『UI』が伴奏なしのアカペラで歌い始める。ちょっと昔に流行ったJ-POP、これは自分でも知ってる有名な曲。確か「あきらめないで」とかいうタイトルだっただろうか……。
 それにしても『UI』の歌声はごく自然な感じで、あらかじめ知らされてなければ普通に歌手が歌ったものだと思ってしまうだろう。自分がこれまでボカロをあまり好きになれなかった、独特の機械っぽさが全く感じられない。

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