カダフィ(リビア革命政権最高指導者)【第3回】カリスマが築いた直接民主主義の実態

悪の親玉としてイメージされがちな「独裁者」たち。この連載では、世界の独裁者たちが、若い頃にどのような知識や価値観、思想などの「教養」を得て、それをどう国家支配に反映させたのかを読み解いてゆきます。オルグ活動や留学経験を経て、「エルサレムの日」計画を発動したカダフィ。王政を倒したカリスマが敷いた「直接民主主義」の実態はしかし、理想とかけ離れたものでした。(『独裁者の教養』より)

1961年秋、リビア西北部のミスラータ高校に編入したカダフィは、校内で革命の同志をオルグする活動に励んだ。彼は自分自身を含めた革命家の「細胞」たちを軍や政府に大量に潜り込ませ、来るべき蹶起の日に備える計画を進めていく。

結果、1963年には彼本人を含めた数人が王立士官学校に進学。カダフィは軍内で作った自分のグループに、ナセルがエジプト革命の際に用いた「自由将校団」の名前を冠した。王立士官学校時代の彼は素行や成績が悪く、教官のイギリス人たちから嫌われていたというが、持ち前のカリスマ性から同志の数は増えていった。

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独裁者の教養

安田峰俊

悪の親玉としてイメージされがちな「独裁者」たち。しかし、彼らは優れていたからこそ「独裁」を行えたはずです。そこで、この連載では、世界を代表する独裁者たちが、若い頃にどのような知識や価値観、思想などの「教養」を得て、それをどう国家支配に...もっと読む

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