●特別企画
砂田麻美「希望としての狂気の描き方——砂田麻美監督インタビュー」
第2回 350時間から濃縮された2時間をつくる
2011年に公開し、ドキュメンタリー映画としては異例の興行収入1億円を突破した『エンディングノート』。砂田麻美さんの初監督作品は数々の映画賞を受賞し、一躍世に出ました。「ガンを患った父親」の次の題材となったのが、あの「スタジオジブリ」です。砂田さんは、膨大な素材からどのように映画『夢と狂気の王国』を煮詰めたのか、じっくりと伺いました。第2回は、言葉でつないでいくドキュメンタリーと違い、言葉の後ろにある色や音などの情報を複合的にかけ合わすという映画特有の編集作業についてです。
青山裕企 / 美少女図鑑「彼女写真 in 仙台」
仙台編【第1回】帽子のあの子は……
地方都市発のフリーペーパー「美少女図鑑」と、気鋭の写真家・青山裕企さんのコラボレーションによる写真企画です。青山さんが全国を旅して、その土地の美少女をデート目線で撮影します。2014年新春一発目のデートは、杜の都・仙台で。仙台駅の駅前で待っている彼女。遅れて待ち合わせ場所へ向かう僕に「グレーのダウンと帽子だよ!」と連絡をくれました。探すと……いたいた!
横山光昭「家計再生コンサルタントの本音」
【第1回】お金のツボを知っているから言えるホンネ
“家計再生コンサルタント”という名称を自ら作り、15年近く活動を行ってきた横山光昭さん。書籍やメディアを通して、さまざまな立場の人にお金の使い方をアドバイスしてきた横山さんが、活動の中で感じた裏話を、「お金」に直接かかわることに限らず、本音ベースで展開していきます。今回は1年の最初にふさわしい「目標」の話から。横山さんが考える、目標を考えるときに忘れてはならないこととは?
●連載
岡田育「ハジの多い人生」
【第31回】流れゆくもの、走りくるもの
新春かくし芸大会に芸能人格付けチェックなど、特番の多いお正月。しかし、年末の紅白歌合戦と同等にお茶の間で親しまれてきたコンテンツといえば、「箱根駅伝」以外にありません。そんな国民的な番組をこれまでスルーしてきた岡田育さんでしたが、今年は意を決して箱根駅伝を観ることにしたそうです。いったいその心変わりの理由とは? 「駅伝を観ない」派だったあなたも、読めば思わず明日の朝7時にテレビの前に座りたくなる、お正月特別エッセイをお届けです。
ティファニー・ライス「セイレーンの涙——見えない愛につながれて」
【第13回】望まぬ電話
執筆中の小説のセックスシーンを死守するべくザックに懇願した結果、5週間でまるまる1冊分の書き直しをすることになったノーラ。さあこれからが大変。そんな折に電話をかけてきたのは……。大人の女性に極上の恋愛を届け続けるハーレクイン社の刺激的な新レーベル”エロティカ”より、好評発売中の小説『セイレーンの涙——見えない愛につながれて』の一部をお届けします。
May_Roma「世界のどこでも生きられる」
オリンピック招致プレゼンに学べ【第7回】聴衆は3つしか覚えない
短い時間で、自分たちの伝えたいメッセージをいかに聴衆にアピールできるかが、プレゼンの要。そのためには、本当に伝えたいことはくどいほど強調しなければなりません。それは、しゃべった内容のすべてがプレゼンを聞いている人の頭に入るわけではないから。では、伝えたいメッセージをどのように織り込むと、聞いている人に響きやすいのでしょうか? オリンピック招致の際の安部首相プレゼンをもとに分析していきます。
新城カズマ「15×24(イチゴーニイヨン)link one せめて明日まで、と彼女は言った」
パート2.例のメールが届いてから 西満里江[9:40]、笹浦耕[9:40]、伊隅賢治[9:42]
この世から去るのに『完璧な場所』で『最良の方法』を確かめなきゃいけないのに、ぼくのケータイはあの女のところ——とある大晦日、12月31日。高校2年生、徳永準の自殺予告メールがネットに流出しました。友人である笹浦耕は東京のどこかにいる彼を止めようと捜索隊を結成します。そこから始まる15人の24時間の物語。『おすすめ文庫王国2009』でライトノベル部門の堂々1位を獲得した『15×24(イチゴーニイヨン)』シリーズを2巻まで連日更新。読みはじめたら止まれない、ライトノベル史上〈もっとも長い一日〉を味わってみてください。
松井博「IT時代の未来〜それはユートピアかディストピアか?」
ネットという「人格可視化装置」 IT時代の教育とは?(番外編)
インターネットは、心の闇を可視化してしまう恐るべき道具です。つい最近も、新幹線に乗っていたある若い女性客が、グリーン車の空席にお年寄りや子どもを座らせるよう車掌に頼んだことをツイッターで流したところ、批判が殺到して炎上騒ぎという出来事がありました。この一件を通じて松井さんが考えた、「心の闇の飼い慣らし方」とは?
finalvent「新しい「古典」を読む」
【第56回】妖星伝(半村良)中編
半村良著『妖星伝』評、中編です。一見、非常に質の高い娯楽小説として読める本作ですが、その原点には作家・半村良のある感情が込められていました。他の作品では「考えや主張を読者に投げかけていた」という半村が、本作に描こうとしたものとはいったいなんだったのでしょうか。
●ショートショートケイクス
あけましておめでとうございます。
新年最初のショートショートケイクスは、アルバイトの加藤がお届けいたします。
2013年を迎えたのがついこの間のように感じますが、いつのまにやら2014年になってしまいました。
いやあ、時が経つのは早いです。自分は22歳ですでに光陰矢のごとしという感じなのですが、みなさまはどうでしょうか?
私事ですが、2013年を振り返ると、家喪失(現在は友人宅で居候)や彼女喪失、当たり屋※や自転車盗難などなど、数々の困難があった年でした。
※当たり屋:ぶつかってきたおじさんが手に持っていたメガネを落とし、修理費として1万6千円請求される→ただただ悪いことをしてしまったと思った僕はその場で全額わたし、挙句「早く直してやってください!」という善意バリバリの対応。名前と電話番号を教えてもらい、後に電話するがつながらず……。
あまり経験したことのないことばかりだったので、いい経験をいっぱいできた年だったなあ、とポジティブにとらえて精神の安定に努めています。
2014年は不幸だけじゃなく、幸せにも触れていけたらなと思っています。
幸せ、か。
この年末年始は愛知県にある実家へと帰省しておりました。
実家に帰ったらコタツでミカン食べてテレビ見てぐうたらしよう、なんて思いながらの帰省だったのですが、実家に帰って愕然。
コタツがない!
僕「なんでコタツがないんじゃー!」
母「昔からなかっただろうがボケー!!!」
そういえばそうでした。
ミカンもない!(代わりにリンゴがありました)
そんなこんなで、ソファでリンゴ食べつつテレビを見ていました。
12月31日は、すき焼きからの「紅白歌合戦」鑑賞というのが加藤家の慣わしで、今年もそれに則り「紅白歌合戦」で一家団欒。
父は終始、
「これはだれ?」
「E-girls? これは韓国の方々?」
「サカナ……?」
と質問し続けていました。
見てて楽しい?
と思わず聞いてしまいましたが、本人曰く、知らないことを知るのが楽しいんだとか。
殊勝なことで。
かくいう僕も人のことは言えず、全然分からない人がいたり……
父と違い、僕は全然楽しくなかったです。
不出来ですみません。
それでも、楽しくない紅白歌合戦を見続けました。
目的は「あまちゃん」。
年末に異例の総集編10時間。
紅白に向けての準備なんだろうな〜と思い、その力の入れ具合を見てかなり期待値が上昇。どんな紅白になるのか、ワクワクしながらソファでリンゴを頬張っていました。
いざ蓋を開けてみれば、涙。
15分間のスペシャルライブ。これこそが最終回だったんだと感じました。
(非公式)あまちゃん出演者 『あまちゃんメドレー』(NHK紅白歌合戦)2013,12/31
一曲目は「暦の上ではディセンバー」。
アメ横女学園も加わってのパフォーマンスでした。これだけで懐かしくなり泣きそうでした(笑)。
二曲目は「潮騒のメモリー」。
サプライズで橋本愛演じるユイちゃんが登場し、能年玲奈演じるアキちゃんと揃って潮騒のメモリーズとして披露。
あとは「地元に帰ろう」で終わりかな〜なんて思っていたら、なんとキョンキョン登場!
「キョンキョン出てる! うわーなつかし―! 声出てないぞー!」母が大盛り上がりでした。
皆さん気づいてました? キョンキョン演じる天野春子(注1)が「潮騒のメモリー」歌ってたんですよ! 薬師丸ひろ子演じる鈴鹿ひろ美(注2)のシャドーじゃなくて。
(注1)主人公・天野アキの母。18歳の時にアイドルを目指し上京するも、アイドルにはなれなかった。当時人気だった鈴鹿ひろ美が音痴だったため、鈴鹿の影武者として「潮騒のメモリー」を春子が歌い、その声だけを提供。役:小泉今日子
(注2)春子が上京した年にアイドルデビュー。初主演である映画「潮騒のメモリー」で一躍有名に。同名のテーマ曲「潮騒のメモリー」も鈴鹿が歌う予定だったが、音痴だったため天野春子が影武者となった。役:薬師丸ひろ子
それ見た瞬間泣きました。
「よかった! やっと報われたね~!」と、母も一緒に泣いていました。
この流れはまさか……鈴鹿ひろ美登場?!
天野春子が歌い終わり、お次は……期待通り、鈴鹿ひろ美登場!
この時点で涙。
あまちゃん第153話の映像が頭の中を駆け巡りました。
音痴と言われ続けていた薬師丸ひろ子演じる鈴鹿ひろ美が披露した、最高の「潮騒のメモリー」。本編の通りに歌詞の変更しており、いちいち感動して涙していました。
最後は「地元へ帰ろう」をみんなで歌い、カメラマン・ヒビキの絡みで終わり。
時間は15分弱。
まるで本編を見ているようでした。これが本当の最終回。
さすが宮藤官九郎。憎い演出でした。
橋本愛が出演してるからという不純な動機で見始めた「あまちゃん」でしたが、まさかこんなにドハマりするとは思いもしませんでした。
2013年の幸せは間違いなく「あまちゃん」でした。
本当に感謝です。ありがとうございました。
2014年も幸せを見つけれたらいいなと思います。
そして、ケイクスの一員として読者の方々に精一杯の幸せをお届けできたらなと思います。
新年に合わせた記事もございますので、是非読んでみてください。
岡田育「ハジの多い人生」 【第31回】流れゆくもの、走りくるもの
山内宏泰「どこより早い展覧会案内——アート・コンシェルジュからの便り」 「大浮世絵展」——歴史を振り返って歩み出す新年
新城カズマ「15×24(イチゴーニイヨン)link one せめて明日まで、と彼女は言った」パート2.例のメールが届いてから 徳永準[09:00−]