第2回】私は普通の人間です

WEB系文化系女子okadaicこと岡田育による、カリカリのパンのはじっこのような味わい深い日常エッセイ。彼女のTwitterのBIO欄や自己紹介で目を引くのが、「私は普通の人間です」の一文。この一文のルーツとなっている、幼稚園時代のお弁当の話から語ってゆきます。

 私には心底「くだらないなぁ」と思っている人たちがいる。会えばまず「何か面白いことない?」と訊いてくる連中であり、二言目には「でっかいことしてえ」とほざく連中であり、「どんどんやってみなはれ」をあくまで他人事として奨励する連中である。彼らに連れられて何か酒を飲むような集まりへ参加すると、自己紹介をする前に、まず彼らにマイクを奪われることが多々ある。

「今日はとっても面白い子を連れて来たから! この子、すっごく変わってる子だから! ちょっと他にはいない感じだから! ほら、キミ、何か言いなよ!」

 どうして彼らのことを「くだらないなぁ」と思うかというと、自分自身で「面白さ」を創出する気がまったくないからであり、既存の「面白さ」をある場所へ持ち込んだだけでそれをさも自分の手柄のように振る舞うからであり、その「面白さ」がスベッた(価値を失した)ときにも自分にはまったく非が無いと考えているからである。そこで私はこう挨拶する。

「私は普通の人間です」

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ハジの多い人生

岡田育

趣味に対する熱量の高いツイートと時事に対する冷静な視点でのツイートを自在に繰り出すWEB系文化系女子okadaicこと岡田育。 普通に生きているつもりなのに「普通じゃない」と言われ、食うに困らず生きているのに「不幸な女(ひと)」と言わ...もっと読む

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