大浮世絵展」—歴史を振り返って歩み出す新年

お正月休みにまだ予定を入れていない方、この新年を美術鑑賞から始めるのはどうでしょうか。今回ご紹介したいのは、1月2日から江戸東京博物館で開催される「大浮世絵展」。江戸初期から20世紀の作品までオールタイムベストが勢揃いしたセレクションは、連綿と受け継がれてきた日本の風俗をうつしとっており、歴史の積み重ねへのおごそかな気持ちすら抱かせます。作品によってはお正月期間限定で展示されるものもあるとか。旧きものを振り返ることで、襟をただして新年を始められる、お正月にぴったりの展示ですよ。

年の始めの、めでたさと華やかさを、ぜひ美術でも味わっていただきたい。そう考えまして、こちらをご紹介したく存じます。東京両国、国技館の隣に位置する江戸東京博物館で新春2日から開催の「大浮世絵展」です。

タイトルの通り、会場に並んでいるのは浮世絵ばかり。ジャンルが生成した江戸初期の作例から20世紀に制作されたものまで網羅し、しかも各時代ごとに代表的な作品が国内外から集められました。全史が通覧できますし、浮世絵のオールタイムベストがここにあるといっていいくらい。題名に偽り、なしです。

会場に入っていきなり目を惹きつけられるのは、《風俗図屏風(彦根屏風)》です。浮世絵とは浮世、つまり世俗のことを題材に扱う絵というのが元来の意味。この作品ではまさに、17世紀前半当時の風俗が画面に定着されています。描かれているのは遊里、現在でいう歓楽・風俗街の住人である男女です。髪形や着物の柄、その着こなしが少々めずらしいものに思えますが、これが時代の最先端の流行だったのです。


《風俗図屏風(彦根屏風)》(部分) 寛永期(1624~44年) 彦根城博物館蔵

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アート・コンシェルジュからの便り

山内宏泰

世に“アート・コンシェルジュ”を名乗る人物がいることを、ご存じでしょうか。アートのことはよく知らないけれどアートをもっと楽しんでみたい、という人のために、わかりやすい解説でアートの世界へ誘ってくれる、アート鑑賞のプロフェッショナルです...もっと読む

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コメント

yamadanoima 行こうかな。。 約4年前 replyretweetfavorite

sanukimichiru 国宝「風俗図(彦根屏風)」は14日までの限定公開ですのではやいほうがいいですね。以上ケイクス(有料)にて。しかしこの記事は。  https://t.co/h4UNRvYljc 約4年前 replyretweetfavorite

harold_1234 国宝の「彦根屏風」の展示は1/14まで。 約4年前 replyretweetfavorite