宋文洲(ソフトブレーン株式会社)vol.3 経営は、自分にとって「ほれた女」ではなかった

会社を売却しようとして、不当な取引を押し付けられたソフトブレーン創業者の宋文洲さん。「それならおれだって上場してやる!」と奮起し、その決意を現実のものとする。しかし、いつも「自分は根っからの経営者ではない」という思いがあった。43歳という若さで、すっぱりと経営から身を引いた宋さんの心中にせまる。

東京進出を決めたとき、ついてきた社員は2人だけ

宋 創業した会社を売却しようとしたら、売り先の社長に不良債権があるんじゃないかだのなんだのと疑われてね。あげくの果てには「じゃあ、君のソフトで設計した橋が壊れたりすると、君が弁償しなきゃいけないんじゃないのか」と言われたんだ。だから、「包丁で人を刺しても、包丁のメーカーが訴えられないのと一緒で、うちには責任がありません」と言うと、「さすが中国人、口が達者だねえ」だってさ。

藤野 ひどいですねえ。

 話を真面目に聞く気すらないのか、と思ったね。もういいやと帰ろうとしたら引き止められて、「1億で売却しないか」と言ってくる。その当時、会社にはキャッシュ(現金)が2億以上はあったから、どう算定しても時価総額が1億なんてありえないんだよ。「どうして1億なんですか」と聞くと「君ね、知らないのか。株価は売ってできるものなんだ」といわれて唖然としたね。

藤野 おもしろいですね、それ(笑)。

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イケてる経営者が日本を救う

藤野英人

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