山内太地
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第3回】東大とイェール大の時間割の違い
東大、早稲田、慶應がフィリピンの大学に負ける!? 世界中で学生の獲得競争が起こっている中、期待に答えられていない日本のエリート大学の現状に警鐘を鳴らす、新刊『大学のウソ 偏差値60以上の大学はいらない』。本連載では、新刊の一部を紹介していきます。第3回は東大の教育の甘さについて、山内太地さんが切り込みます。
日本人は、「東大=ハーバード大」だと思っていますが、教育の中身はまったく違います。東大はこれから教育改革をすると言っていますが、米国トップ大学は、すでに完成されたカリキュラムを持っているのです。これでは勝負になりません。
東大とイェール大の1年生の時間割の例をそれぞれご紹介します。
日本のほとんどの大学は、この例の東大と同じような時間割です。 東京大学の時間割は朝9時から1限が始まり、夕方まで90分ずつ授業が続いています。語学の授業が4コマ(英語2コマ、ドイツ語2コマ)あります。週2日×90分、しかも日本人による授業で、語学が身に付くのでしょうか。
東京大学においては、なぜか1年生のクラスは第2外国語のクラスとなっています。ですから、ドイツ語やスペイン語のクラスが1年生のクラスになります。東京大学では英語の授業を1クラス60人でやっています。
こういっては何ですが、東京大学の英語の授業が60人で行われているとは、とても世界に誇る英語の授業をやっているとは思えません。
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この連載について
山内太地
東大、早稲田、慶應がフィリピンの大学に負ける!? 世界中で学生の獲得競争が起こっている中、期待に答えられていない日本のエリート大学の現状に警鐘を鳴らす、新刊『大学のウソ 偏差値60以上の大学はいらない』。本連載ではその本文一部を紹介し...もっと読む
著者プロフィール
教育ジャーナリスト。 東洋大学社会学部社会学科卒。理想の大学教育を求め、47都道府県14か国及び3地域の880大学1170キャンパスを見学。日本国内の4年制大
学783校をすべて訪問(2012年度現在)。北はケンブリッジ、南はジャカルタ、西はリスボン、東はマサチューセッツ州まで足を運ぶ。 現在は、教育問題を専門に執筆活動等をしており、これまでに、朝日新聞、読売新聞、週刊東洋経済、週刊ダイヤモンド、AERA、週刊朝日、サンデー毎日、プレジデント、プレジデントファミリー、女性自身など、多数の媒体に連載・寄稿している。また、高校生・大学生の進路指導から、大学の経営・入試広報まで講演を多数実施している。 著書に『アホ大学のバカ学生』(光文社新書・共著)『時間と学費をムダにしない大学選び2014』(中央公論新社・共著)『22歳負け組の恐怖』『東大秋入学の衝撃』(以上、中経出版)などがある。
Twitterアカウント:@yamauchitaiji