身近でありながらよくわからない食べ物、それがおでんです。
思えば、子供の頃からよくわからなかった。仕事から帰ってきた母親に「今日の夕飯なに?」と聞いて、「おでんだよ」と言われた時、テンションを上げていいのか下げていいのかわからない。おでんの種の中ではちくわ麩、特に二日目のほよほよに溶けかかったちくわ麩が一番好きだけど、ありがたみを感じるにはどうも残り物感が漂う。
今更ですけど、なんでコンビニでおでんを売っているんでしょうか。売れるから置いているんでしょう、私も食べたことがあります、おいしいですよね。地域ごとに出汁や種を工夫しているそうで、何かのドキュメンタリー番組で開発者の話を聞いたときは、「熱いな」と思いました。でもちょっと待って。みんなそんなにおでんが好きなのか? おかずなの、それともおやつなの。店員さんだって、レジを打つ合間にお玉で汁を掬ったりするより、おでん専門のチェーン店をやった方がよくないか。そもそも牛丼や立ち食いそばのチェーンはあるのに、なぜおでんのチェーン店はないのか。疑問は尽きません。
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