新卒採用は現役社員を伸ばすため
ここまでの話を聞いて、納得のいかない人は多いはずだ。
「結局は学歴優先で個人の能力を見ていないじゃないか」
「日本企業もインターンシップを本格的に導入して、優秀な学生のみを採用していくほうが効率的だ」
「現状では新卒一括採用から漏れた人の受け皿がない。もっと第二新卒などに門戸を開き、20代の労働市場に流動性を持たせるべきだ」
たしかに、どれも正論に聞こえる。もし、会社が新卒者のためだけに存在しているのなら、これらの意見は正しいだろう。
しかし、会社はまだ見ぬ新卒者のために存在しているのではない。現役社員のために存在し、現役社員の力を伸ばしていくことが会社の使命なのだ。
先にも述べたように、日本の会社には「協力」や「助け合い」の文化がある。仕事や役割を個人ごとに切り分ける職務主義を採っていないためだ。
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