第三章 日本企業の底力は「制度」にある vol.4 「天才」をどうするか?

まちがいだらけの転職市場、ビジネス事情にメスをいれ、多くの社会人を叱咤激励した漫画『エンゼルバンク』。そのエッセンスを凝縮した副読本の内容をcakesでもお届けします。終身雇用と年功序列に限界の見えてきた昨今。構造的欠陥と閉塞感を打ち破るために必要なのは? (『会社に左右されない仕事術』より)

システムを変えるのは「一人の天才」  

 終身雇用・年功序列制がもたないことはよくわかった。

 もはや人海戦術や物量作戦は通用せず、純粋な「質」のみで勝負しなければならないことも、業界1位だけが生き残る時代に突入したこともよくわかった。

 それでは、どうすれば業界1位になれるのだろうか?

 キーワードは「天才」である。 
 数の論理で動く年功序列制は、天才を排除するシステムだ。

 個人であることよりも集団の一員であることが求められ、飛び抜けた天才は「集団の和を乱す異物」と見なされる。そのため、天才が自身の才覚を活かそうと思ったら、会社を辞めて起業する以外になかった。優秀な人材は会社に残るものの、天才レベルの人材は外部に流出していくのだ。

 これは、年功序列制が持つ構造的欠陥だった。
 せっかく熱意と画期的なアイデアを持ちながらも、資金や既得権益の壁にぶつかって挫折していく若手起業家は多い。大企業なら実現できたはずの新ビジネスが毎日のように消え、可能性の芽が摘まれている。

 これは、起業した個人にとっても、そして社会全体にとっても不幸なことである。

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会社に左右されない仕事術

三田紀房

まちがいだらけの転職市場、ビジネス事情にメスをいれ、多くの社会人を叱咤激励した漫画『エンゼルバンク』。そのエッセンスを凝縮した副読本の一冊、『会社に左右されない仕事術』の内容を、cakesでもお届けします。はじめてのことばかりで悩む新...もっと読む

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