天上の舞 飛天の美」展—間近でふれる国宝の美

10円硬貨に描かれている歴史的な建築物といえば、平等院鳳凰堂。京都は宇治にある壮麗な国宝は、その外観の美しさもさることながら、堂内に多数の美術品を所蔵していることでも有名です。そんな鳳凰堂に普段収められている彫像を、東京で一挙に楽しめる企画展が「天上の舞 飛天の美」展。展示室にずらりと並ぶ彫像たちは硬い素材でできているはずなのに、まるで生きているかのような、やわらかな笑みをたたえています。鳳凰堂で見るときよりも間近で作品を味わえるこの機会を逃す手はありませんよ。

森美術館、国立新美術館と並んで、「六本木アートトライアングル」の一角を担っているのが、東京ミッドタウン内にあるサントリー美術館です。海外からビッグネームの作品を運んできて、派手な大型展を連発する森、国立新に比べると、知名度や注目度では多少の見劣りがするでしょうか。それでもサントリー美術館は、日本美術の粋を見せるという方針のもと、常に好企画の展示をしているのです。ぜひ忘れずチェックのほどを。

現在開催中の展示も、他ではなかなか見られないものですよ。「天上の舞 飛天の美」展というタイトルです。サブタイトルには、「平等院鳳凰堂平成修理完成記念」とあります。そう、宇治の地に建つ国宝・平等院鳳凰堂は、ここのところ大修理を敢行中でした。

しばし堂内が観覧中止となっているあいだ、堂内を彩っていた彫像が、大挙して東京へと飛んできていたのです。寺外では初公開となる《阿弥陀如来坐像光背飛天》や《雲中供養菩薩像》などが、展示室にずらりと並んでいます。これらはどちらも国宝指定されているもの。堂に収まっているときはそれほど近くで見るわけにもいかないので、これは貴重な機会ですよ。


《阿弥陀如来坐像光背飛天》平安時代、天喜元年(1053) 京都・平等院蔵

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アート・コンシェルジュからの便り

山内宏泰

世に“アート・コンシェルジュ”を名乗る人物がいることを、ご存じでしょうか。アートのことはよく知らないけれどアートをもっと楽しんでみたい、という人のために、わかりやすい解説でアートの世界へ誘ってくれる、アート鑑賞のプロフェッショナルです...もっと読む

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コメント

STMK あー、これは行きたいなぁ→ 5年弱前 replyretweetfavorite

_k18 記事更新されました!今回はサントリー美術館の飛天展ですぜひぜひご覧ください 5年弱前 replyretweetfavorite