おい、中川、ばかヤロー!—嶋浩一郎(博報堂ケトル)【第4回】

「赤坂のカエル」番外編、博報堂ケトル共同CEOの嶋浩一郎さんとの対談は第4回。インターネットの普及で、広告というもののあり方も変わり始めています。毎年一回、企画合宿を行っているおふたりにも思うところがあるようです。広告とはなにか、PRとはなにか、そしてサラリーマンとはなにか。働くことの楽しさを思い起こさせてくれる対談もついに最終回です!

企画を考えるときにも、ビールはとっても大事です

中川 考えてみればオレと嶋さんはしょっちゅう飲んでますよね。あと、毎年合宿にも行くしね!

嶋 中川とは年に1回京都で合宿してるんです。京都に生きながら、アイデア出しをする。そこからすごくいろんなビジネスモデルが生まれてくるんですよ。環境を変えるといろいろ新しい発想が生まれてくるから、新鮮なんですよね。

中川 そうそう。いつも自分がいる環境では、絶対に思いつかないような発想が出てくる。あの合宿はすごいですよね。毎年ちゃんと成功するビジネスモデルを開発してますからね。だいたい昼の4時ぐらいに京都で落ち合って、ひたすらいいアイデアが出るまでずっと議論するんです。三十三間堂にいってアイデアを出したり、清水寺に行ってアイデアを出したり。今度は大文字焼きの山に登ってブレストっていうのを俺はやりたいです。今年も、原さんっていうケトルの人を交えて3人で行ったんですけど、そのときも、ずいぶんたくさんのアイデアを考えましたね。まぁ、夜のビールも楽しみですけど!

 あれは楽しいよね。でもさ、いや、でも中川とはブレストと称して相当大量にビールを飲んできたよね。『seven』を一緒に作って以来、いろんな仕事を一緒にやってきたからね。

中川 もうとんでもない量を一緒に飲んできましたね! プール1杯分は飲んだんじゃないですか。特に飲んだのは、ケトルの設立直前の頃だから2004年から2005年ぐらいかな。

 あれ、そうだっけ?

中川 あの時期はほぼ毎日飲んでましたよ! 嶋さんが博報堂のCC局から独立して、博報堂ケトルを作るかどうかっていう時期。あのころ結構嶋さんは悩んでいたみたいなんですけど、家が近所でしかもフリーだったからオレを呼びやすかったんでしょうね。毎日深夜2時ぐらいになるとオレを呼び出すっていうのを半年ぐらいやってましたよ。あの時は今みたいにオレもネットニュースの仕事してなかったんで、超ヒマだったんですよ。ブロスが校了しちゃえば、数日間は仕事がないんでね、ガハハハハ!

 そうだったか……。

中川 当時一応オレも会社を作ってたから、なにか参考になる話を聞きたかったと部分もあったと思うんです。でも、何を話すってわけでもなく、「いやぁ、博報堂はいい会社だなぁ」「そうですね」「それにしてもビールはウマいなぁ」「そうですね」って一体なんの親分子分プレイだよ、この野郎って感じでしたよ。それで、なぜか毎回最後は、俺がお墨付きを出してました。「大丈夫です!」「嶋さんならできますよー!」って(笑)。

 中川にお墨付きをもらって会社を作ったわけだな。おれは(笑)。

中川 ほんとですね(笑)。

 でも、いまでもしょっちゅう飲んでるよな。

中川 週に1回ぐらいは一緒に飲んでますね。土曜日の朝に嶋さんがオレの家に来て、「おい、ビール買ってきたぞ!」みたいな感じで。

 そこで、ネット業界とか広告業界とかの情報を大量に交換してるよね。やっぱり、ビールを飲むのは大事だよ。まぁ、中川はたまに飲み過ぎて人様にご迷惑をおかけすることもあるけどな。

中川 そうですよねー。オレは酒飲むとすぐに記憶を飛ばして、寝ちゃうから。いつも嶋さんがいるときは、嶋さんがオレをケトルまで抱えて連れて行ってくれて、オレが朝までケトルの床でグースカ寝てるっていう。そこで、ふと目を覚ましてみると、床に嶋さんから「風邪引くなよ」とか優しい手書きの置き手紙があったりするんですよ……。

 しょっちゅうあるよね、それ。

中川 昔ヒドかったのが、嶋さんが「新潮社に来い」って言った日があったんですよね。2002年くらいだと思います。その時オレは日経エンタの大澤さんと一緒に、電通の人を新富町の居酒屋取材していたんですよ。その人は「ボクはエッチの大魔王でーす!」と言って電通に入ったという伝説を持っている人です。取材があまりに盛り上がり、大澤さんもずっとくらいつくものだから2軒目のカラオケバーへ。そこではウイスキーのロックをガンガン飲み、前後不覚になってしまったんです。でも、オレは「オレは新潮社に行かなくてはいけません」とか言って神楽坂へ向かうべく、有楽町線に乗ったんですよ。

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赤坂のカエル」番外編・カエルの青春

中川淳一郎

先日惜しまれながら最終回を迎えた、WEB編集者・中川淳一郎さんの連載「赤坂のカエル」が帰ってきました! 連載に登場した人物をゲストに迎え、ゲストの視点を交えながら当時を振り返ります。

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コメント

seeds305 「三十三間堂にいってアイデアを出したり、清水寺に行ってアイデアを出したり。」今度やろうぜ皆→ 約3年前 replyretweetfavorite

CULview 【嶋浩一郎】 4年以上前 replyretweetfavorite

PlainBiscuit 羨ましくなるな〜この2人の関係性。 4年以上前 replyretweetfavorite