鈴木心(写真家)→ハリス鈴木絵美(Change.org)Vol.2「どんなサイトにしたいですか?」

今回のインタビュアーは、写真展や作品集の制作から、広告や雑誌などさまざまな媒体での仕事まで精力的な活動を続けている写真家の鈴木心さん。そんな鈴木さんがインタビューするのは、全世界196カ国にユーザーを持つ世界最大の署名プラットフォーム「Change.org」の日本におけるキャンペーンディレクター、ハリス鈴木絵美さん。アメリカ在住時にバラク・オバマ氏の大統領選挙に関わった経験を持ち、テレビなどさまざまなメディアで目にする機会も増えている絵美さんに、東日本大震災以降、故郷の福島・郡山市での活動も展開している鈴木心さんが、文字通り「CHANGE」をテーマに話を聞きました。

活動はどこまで広がっていますか?

Q.「Change.org」の中には、「はだしのゲン」のキャンペーンなどバイラルで署名が集まるものもあれば、自分にとってはどうでもいいと思えるようなものなども正直あるわけですが、それをただ「どうでもいいもの」としてしまっては終わりのような気がします。まずはそれをひとつのスタディとして考えてみて、自分自身がその問題に付き合えるか、賛同できるかということを判断した上で署名をするというような使い方をユーザーそれぞれができるようになっていったらいいですよね。ちなみにいま「Change.org」にはどのくらいのユーザーがいるんですか?

絵美:日本には15万人程のユーザーがいます。「Change.org」は現在18言語で展開していて、国によってユーザー数は違いますが、アメリカ本国ではユーザーをこれ以上増やしていくのが難しい段階になっているので、国際的な展開に力を入れているんです。

Q. 日本でユーザー数を本当に増やしていきたいのであれば、極端な話、AKBに「チェンジ♡」とか言ってもらって宣伝をすれば一気に広がったりするんじゃないですか?

絵美:そういうことにも全然抵抗はないんですよ。私はもともと市民活動を活発にやっている家族に生まれたわけでもなく、2008年にオバマの大統領選のキャンペーンに参加したことがきっかけで政治や署名で何かを変えるということに関心を持ち始めた人間なんですね。だから、「Change.org」がポップにわかりやすく広がっていっても良いと思っています。日本の市民活動に広がりがないのは、一定の層の人だけしか参加していないからで、そのメッセージはなかなかマスには広がっていかないんですよね。また、現在インドでは、スマートフォン以外の携帯電話からも署名ができるシステムをテスト中なんですが、「Change.org」では、PCやスマートフォンからアクセスできるような比較的裕福な層だけではなく、より多くの人たちにサイトを使ってもらうための投資をしていきたいと考えています。

Q.そういう環境に恵まれていない人たちが、社会的弱者になってしまうわけですからね。とはいえ、そういう人たちの間で何かを変えたいという意識は芽生えるんですか?

絵美:自分が不利な場所で生活をしていて、差別も経験している人たちだからこそ、変えたいという思いは強いんです。一昨年、インドで汚職問題が大規模なデモを引き起こした際も、先のシステムで1000万人の署名が集まったように、ニーズは凄く大きいと思っています。誰かひとりが発信した意見に、無数の人が賛同していくことができるのが「Change.org」というプラットフォームで、ある国で成功したのと同じキャンペーンが別の国にも広がっていくケースも多い。社会変革のためのベストプラクティスが可視化され、みんながそれを見習えるような場所にできたらいいなと考えています。

どんなサイトにしていきたいですか?

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