第5回】もしもぼくがcakesを引き受けたら。

Amazonや楽天、そして「ほぼ日」は、人々が「インターネットでモノを買う」ということを当たり前にしてきました。そんな中で、新たにネットで「コンテンツ」を売ることに挑戦しているcakesを、糸井さんはどうみているのでしょう。「もしも自分がcakesを引き受けろといわれたら、どうするか」を考えていたという糸井さんに、cakesに対して感じていることを率直にお話していただきました。(構成:古賀史健

加藤 ちなみに、その「クリエイティブの半分は教えられる」に気づく前のころって、書き方なんかをかなりしっかり教え込んでいたんですか?

糸井 少ない人数のときはやっていました。それはもう「自分で書いたほうが早い!」ってくらい面倒くさかったです。

加藤 面倒くさいですよね。そのころって、たとえば怒ったりしていたんですか? 「なんでこんなのもできないんだよ!」って。

糸井 いや、怒るのは疲れるんであまりやらないです。だからまあ、きっと嫌がられただろうけど、大きなため息をついていたでしょうね。それで朱入れをやってました。

加藤 ひたすら朱入れを。

糸井 もう、ひたすら朱入れを。あとは「こうやったほうがおもしろいだろ?」とか「これウソだろ?」とことばで伝えたり。やっぱりいちばん多いことばは「ウソだろ?」ですよ。




加藤 ああー。わかってないのにわかったようなことを書いたり、都合のいいストーリーにまとめようとしたり、美辞麗句を散りばめたり。

糸井 いつまでたっても、新しい人が入るたびに「ウソつき」が入ってきます。それで、古い人はウソをつかなくなります。

加藤 たしかにみんなやっちゃいますよね。ぼくも若いころはやっちゃってた気がしますし。あれって自信がないからやるんですかね?

糸井 プロだと思いたいんじゃないですか? たとえばマーケティングとかかじりたてのやつが「それはマーケ的に全然違いますね」とかいうじゃないですか(笑)。

加藤 はいはい(笑)。

糸井 人がうまくいってる商売に(笑)。あれと一緒ですよね。学校で学んだことだったり、本で読んだことだったり、先輩に教わってなるほどと思ったことを価値だと思ってるから。

加藤 聞きかじりの価値、ですね。

糸井 でも、そんなものはメッキでね。しばらくはメッキで仕事ができたり、メッキで信じてもらえたりしますから。メッキ同士の会話ってのもありますし。

加藤 そうですねえ。もうちょっとその部分を掘り下げていいですか? もう、ぼくの悩み相談みたいになってますけど(笑)。

糸井 いや、だってあれをやってたら、cakesやってたら当然そうなりますよ。ぼく、「もしも自分がcakesを引き受けろといわれたら、どうするか」ということは、しょっちゅう考えました。

加藤 ええっ!? そうなんですか!

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cakes編集部

9月からcakes1周年記念として、さまざまな企画を行ってきました。おおとりを飾るのは特別インタビューです。この1周年に、webメディアの大先輩 であり、大きな目標である”あの方”に話をうかがいたい。そんな気持ちで手紙をしたためた、c...もっと読む

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コメント

takapon216 @shou_consaru この連載見ました? https://t.co/joYltwoo1Z 2年以上前 replyretweetfavorite

imariewd おもしろい。→ 4年以上前 replyretweetfavorite

circleback 月額課金コンテンツは、最後の最後に課金して読み切っちゃうのが一番安いからなぁ。: 5年弱前 replyretweetfavorite

shirakawatouko このシリーズ、すごくおもしろいし、勉強になる。糸井さんのオープンマインドも、加藤さんの悩みっぷりもいい。 5年弱前 replyretweetfavorite