第8回】なぜあなたの注文は伝わらないのか?

回転寿司屋に入ったとき、メニューの名前をしっかり注文したのになぜか聞き返されてしまったという経験はありませんか? そんなときに役立つのが「フリを入れる」という工夫。これはテレビの現場では必須のテクニックなのですが、実社会のコミュニケーションでも有効なのです。同時掲載のノンフィクション作家・石井光太さんとの対談もあわせてお楽しみください。(『TVディレクターの演出術: 物事の魅力を引き出す方法』(ちくま新書)より)

photo:MIKI Yoshihito

ネギトロが注文できない?!

 先にも述べましたが、僕は魚が大好きなので、よく一人で田町の回転寿司屋に行きます。

 で、いつも

「ネギトロ巻き!」

 と注文するのですが、なかなか注文がうまく伝わりません。

「え?」

 と聞き返されたり、時には華麗にスルー。テレビのディレクターは得てしてそうなのですが、僕も例にもれずかなり地声が大きいので、声が届かない方ではないのにです。

 そんなある日、なんでだろうなと考え、ふとひらめきました。注文の仕方を少し変えてみたのです。

「すみません! ネギトロ巻き!」

 そうすると、どうでしょう。

「はいよ!」

 注文が一発で伝わる確率が格段に増したのです。もし、回転寿司が好きという方がいたらぜひこの違いをお店で実験してほしいところです。

 じつはテレビの編集でもまったくこれと同じ作業が必要です。これは「フリを入れる」というテクニックです。

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人と同じじゃつまらない—TVディレクターの演出術

高橋弘樹

世間的には憧れの的と思われているTVディレクター。しかしその実態は、連続労働時間30時間を超えることもざらではない激務の連続、業界自体の斜陽により昇給ほぼナシと、リア充になるにはほど遠いものです。それでも、テレビの仕事は楽しいと言い切...もっと読む

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willernoiller ニュースにも取り入れてくれ、テレビ屋さん、ニュースが気になった時、主語は通り過ぎて何のニュースか分からない事が多い https://t.co/V0bzKkl5RM 約4年前 replyretweetfavorite