エロマンガの教養 vol.3 モザイク、触手、乳首残像……規制とオナニーの仁義なき戦い!

エロくないからOKなのか、エロすぎるからNGなのか。ロリコン、モザイク、触手……エロ表現の裏に規制との戦いあり。そして時代の流れによっても表現は変化していきます。たび重なるお上の摘発に遭いながらも世界一進化してきた日本のエロマンガの歴史の奥深さに圧倒されっぱなしの海猫沢めろんさん。今回はエロマンガで見られる表現手法に着目して、エロマンガの教養を学んでいきます。なかにはあの世界の『AKIRA』にインスパイアされたというエロ表現も?! ますます加速していく「エロマンガの教養」編をお見逃しなく!!

※表現紹介にあたり、刺激的なコマを多数掲載しています。職場や公共の空間での閲覧にはご注意ください!

エロマンガの戦いと進化の歴史!大塚英志の言葉だけがエロマンガの歴史をつくってきたのではない!漫然とオナニーの道具としてしか見ていなかったエロマンガの背後に確かな先人の知恵を感じる!まだまだ探求の余地はありそうだ!オナニー・イズ・ヒストリー!ロリコン・イズ・ビューティフル!これは他人事じゃねえんだよ!わかってんのか!おまえたちの摩擦熱が作り上げた歴史なんだよ!燃え上がれ!棒立ちぬ!菜穂子の薄い本はまだですか!?というわけで、同人誌『エロマンガノゲンバ』発行人・稀見理都さんにさらに深く表現について聞いてみた!……イかねば!

触手こそクールジャパンンンおほっ!!!!!!!!?

海猫沢めろん(以下、めろん) エロマンガの表現についてもうちょっと聞いていいですか? エロマンガって局部の消され方が時代によってちがうんですけど、最初ってどんな感じだったんでしょう?

稀見理都(以下、稀見) 80年代に出版されたものは修正が薄かったですね。これは検閲側にまだエロマンガを読めるリテラシーがなかったから。

めろん あー、それはつまり……「おいおい! 大の大人がこんなマンガ絵のエロをみて興奮するとかないだろ常考!」みたいな感じですか。

稀見 ええ。最初はそういう認識だったんですね。でも松文館裁判のころには検閲する側も何がエロいのかがわかるようになってきて。逆に言えば、検閲する側が興奮するくらいエロいマンガが出てきたってことですよね……作り手側は誇るべきことですよ。
 めろん先生の世代だと、エロゲで考えてもらうとわかりやすいかもしれませんね。最初にエロゲが発売された時って、こんなもんでヌけるかっていう意識ありませんでした?

めろん わかりますわかります。初期の8ビットとかの『オランダ妻は電気ウナギの夢を見るか?』とかありえないですよね。

稀見 エニックスが『ロリータ・シンドローム』とか出していたころですね。


ロリータ・シンドローム

めろん あのころのエロゲの絵って、もはや壁画みたいなもんですよね。

稀見 僕も『ナイトライフ』とか『オランダ妻』とかそういうのが出てきた時は、こんなんじゃヌけないよと思っていました……。でも、テレビゲームでヌける時代が余裕で来ましたからね。


オランダ妻は電気ウナギの夢を見るか?

めろん 最近で言えば3DCGがその位置だったんだろうなあ。あんな気持ち悪い3Dキャラでヌけるかって思っていたら、いまめちゃくちゃ美しいですからね。

稀見 結局その戦いはずっと続くんだろうなっていう気はします。

めろん まあ、ぶっちゃけ壁画みたいな絵だって、がんばってヌいてたんですけど。昔オレ、「はっちゃけあやよさん」ってゲームが好きで、すごいエロいものとして脳内にインプットされていて、それこそ鬼ノ仁先生の絵くらいのイメージで記憶に残っていたんだけど、今見たらガタガタのドット絵なんですよ。アレーッて思いました。

稀見 何がエロいかエロくないかって話は、本当におもしろいですよね。たとえば、モザイクが入ったほうがエロいという感覚、もはやよくわからないじゃないですか。男性器の上の部分にちょっと黒い線入れただけでOKになるっていう発想も、海外の方にはなかなか理解してもらえないです。

めろん 海外のエロマンガはどうなってんすか? モロなんですか?

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マンガは読書に入りますか?

海猫沢めろん

作家の海猫沢めろんさんが、谷根千での暮らしを綴るとともに、日々読んだマンガを紹介する月イチ連載。小説の執筆からアイドルの曲の作詞まで、縦横無尽に活躍する海猫沢さんのセレクトは、次に何がとびだすかわからない幅広さ。手に取って読めば、新し...もっと読む

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uminekozawa 明日!ついに最終回です! 5年弱前 replyretweetfavorite