曖昧な言葉は伝わらない

bar bossa林伸次さんのコラム、今回は男女の間における「曖昧な言葉」について。ボサノバを愛する林さんのお店bar bossaには、ブラジル人のお客さんがよくいらっしゃるそうです。お店のカウンターで、日本人女性に積極的に声をかけるブラジル人のお客さんを見ていて、林さんはあることに気がつきました。ブラジル人から学ぶコミューケーション方法、ぜひ参考にしてみてください。

曖昧な言葉が伝わるのは日本人だけ

いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

bar bossaは文字通り「ボサノヴァのお店」でして、ボサノヴァはもちろんブラジルの音楽なので、開店当初はブラジル人がよく来店してくれていました。

ブラジル人ってどんな感じがわかりますか? 人種的にはブラジルのサッカー選手を想像してみて下さい。黒人もいれば白人もます。みんな明るくて男性はマッチョで、女性はセクシーです。女性は男性の視線を意識した服装で、男性を意識した仕草や会話をします。そして、男性はそんなセクシーな女性に声をかけます。

そんなブラジル人男性がbar bossaのカウンターに二人で座っていました。そこへ日本人女性二人組がやってきてカウンターに座ります。当然のことながら、ブラジル人男性はその日本人女性二人組に声をかけますよね。当然です。

日本人女性はどう反応するでしょうか。もちろん彼女たちは「ええ? ブラジル人ですか? ブラジルってサッカーですよね」とかなんとか一生懸命話を合わせますよね。本当は今日は二人で最近の恋の話や転職したいなんて話をしたいと思っていても、もちろんブラジル人男性に話を合わせます。

するとブラジル人男性二人組はもちろん大喜びでブラジルの話をします。そして日本人女性二人組は話を合わせ続けます。ブラジル人は「これはいける」と思って、彼女たちに「この後、踊りにいこうか」とか「俺の家に来いよ」みたいな誘いをかけます。

するとそこで初めて日本人女性達は「NO」を言います。それもブラジル人を傷つけないように、「すごく行きたいんだけど、ちょっとこの後、用事があって」とかなんとか曖昧なことを言って断るんです。

するとブラジル人はその曖昧な断りの言葉を本気にして、「じゃあまた次どこかで会おうよ」と提案します。当然ですよね。そこで日本人女性は困りだします。ブラジル人男性は意味が分かりません。さっきまですごく楽しそうに話していたし、「今日はちょっと用事があるから」と言うことは、今日がダメなだけで次がありそうです。

そして最終的にはブラジル人がしつこく押しすぎて、日本人女性が「ごめんね」とかなんとか言って、急いでお会計して帰るというパターンです。もうその日本人女性二人組は二度と来てくれません。お店としてもすごく困ります。それで僕はそのブラジル人男性たちに「あのね、彼女たちは無理だから。そしてお店にも迷惑だからやめてくれる?」と伝えることになります。そうはっきり伝えないと彼らはわかってくれないからです。

最近は日本中のいろんな場所でこれと似たようなことが起きているのではないでしょうか。外国人は日本人女性のメンタリティってちょっと理解できないんですよね。

そこでこれを読んでくれている日本人女性にお伝えしますと、彼ら外国人にははっきりと「ごめんなさい。今日はこの友達と話したいことがたくさんあるから話しかけないで」と伝えて下さい。彼らはそんな言葉では傷つきません。「じゃあまたどこかで出会えたらね」なんて言いながら、ウインクして去っていきます。

ブラジル人男性からなにを学ぶのか?

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ワイングラスのむこう側

林伸次

東京・渋谷で16年、カウンターの向こうからバーに集う人たちの姿を見つめてきた、ワインバー「bar bossa(バールボッサ)」の店主・林伸次さん。バーを舞台に交差する人間模様。バーだから漏らしてしまう本音。ずっとカウンターに立ち続けて...もっと読む

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24teee |林伸次 @bar_bossa これ!わたしが心掛けてるもの! https://t.co/LP6Otfjwbe 2年弱前 replyretweetfavorite