白河桃子さん著『格付けしあう女たち』発売記念特別座談会。
後編の今回は、 そもそもなぜ「カースト」が生まれてしまうのか、その成り立ちに迫ります。ママたちの場合、子どもがいたり、一軒家に住んでいたりと、その地域で暮らさないといけない=逃げられない状況にいるぶん、カーストの苦しさもひとしおです。そんなある意味で狭い集団で生まれる「カースト」の世界をどう受け止め、どう対処すればよいのでしょうか。その抜け道もこの対談から分かるかもしれません。
●座談会ゲスト
Aさん(35歳) 江東区のタワーマンション在住。夫は国家公務員勤務。小学校5年と幼稚園年中の娘2人。妊娠を機に退職。
Bさん(43歳) 世田谷在住。幼稚園年中の娘が1人。医療系コールセンターで働いていた。夫はフリーのライター。
Cさん(38歳) 小学校低学年の息子1人、幼稚園年中の娘1人。証券会社で営業を経験し、結婚を機に退職。現在は専業主婦。
Dさん(40歳) 小学校低学年の息子1人、幼稚園年長の娘1人。夫は開業医。現在は専業主婦。ママ友との関係から、幼稚園を変えた経験がある。
「悪の種」から始まるヒエラルキー
Aさん 私は主人の赴任でとある新興国に数年間住んでいたのですが、日本人駐在員の奥様会は、夫の企業ランクと会社の地位によって厳格な格付けが決まっている、まさにヒエラルキーです。大使の奥様がトップで、彼女に「イベントをやろう」と言われると駆けつけなくちゃいけない(笑)。
白河桃子さん(以下、白河) 女性って、旦那の立場と子どもの立場両方背負わないといけないって重圧がありますね。子どもがいじめられたら……みたいな。
Cさん そうなんですよね。 旦那の会社で、社員の家族も含めてバーベキューをたびたび開催するんですが、同期の奥さんの一人がすごい。ヒールを履いて行ったりすると、「なにその高いヒールは! 信じられない! バーベキューなのに」とかダメだしされたり、2歳まで授乳していると聞くと、「2歳なのに!」とか、けちをつける。 でも、主人の会社での関係が悪くなったら……と思うと、断れないから、毎回苦しみながら参加してました。
白河 胃がいたくなるバーベキュー(笑)。
Cさん で、その人がイギリスに転勤になったら、空気がぱーっと明るくなった(笑)。
白河 私の仮説に、「悪の種理論」というのがあって。普通の人たちの中に一人、自分のパワーを誇示したり、周囲をランクづけし始める人がいると、その人が元になって人間関係がギスギスしはじめる。
Aさん いるいる! そういう人。
Cさん その人の周りには、みんなおとなしい感じの、ハイハイ、って言うこと聞く人が集まる。