彼のギターは何か?

46歳からギター弾き語りを始めた大槻ケンヂさん。はまっていくうちに、他の人が何のギターを使っているかが気になりはじめてしまいました。メンバーのギターやCMで登場するギター、さらには駅前のストリートミュージシャンのギターをも観察する日々が続きます。そんなある日、ギターの種類なんて気にならなくなるような、印象的なストリートミュージシャンと出会い……。

 自分がアコースティックギターに興味を持つようになると、人のアコースティックギターも気になるようになってきた。

 今まで何とも思ったことがなかったのに、「そうか、筋肉少女帯のギタリスト2人はどちらもタカミネなのか」「なるほど、橘高くんはガットを弾く時はギブソンのチェットアトキンスなんだ」といったことに気が付くようになった。で、二人に近づいていって「ギター、タカミネなんだね」などと声をかけては『……ですが、何か?』という顔をされる結果となるのだ。

 無理もない。何十年も一緒に演奏してきたメンバーに楽器のメーカーを指摘されたところでそりゃまあ「は?」ってなものである。

 メンバーに即行でスルーされつつ、テレビを観ていても、画面にアコギを持った人が登場する度に『彼のギターは何か?』と気になって仕方がなくなってきた。

 メーカーくらいなら認識できるものが多い。たとえばマキタスポーツさんが永ちゃんのものまねをしながら弾いている愛器はゴダンであるし、「なんでだろ〜」のテツ&トモのギター奏者の方がかき鳴らしているのはモーリスだ。AMEMIYAさんは小ぶりのタカミネを抱えて「冷やし中華〜始めましたぁぁぁっ」と絶叫している……何で芸人さんのギターばかりを例に出してしまったのか自分でも今とっても謎なんだが、CMを観ていてさえアコギが登場するやグッと身をテレビに乗り出してしまう。ボラギノール(「痔には〜ボラギノ〜ル」のボラギノール)のCMに一瞬、アコギを抱えた人(言わずもがな痔持ち)が映る。そのドレッドノートはパッと見ギブソンのハミングバードだ。う〜ん、いやいやピックガードの色味から推察してアレはギブソンではなくエピフォンのモデルに違いない。

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小説 FOK46—フォークオーケン46歳

大槻ケンヂ

30年以上音楽活動を続けてきた、ロックミュージシャンの大槻ケンヂ。楽器演奏と歌を歌うのを同時にできないという理由で、ボーカルに徹してきた彼が、2012年、ギターの弾き語りでのソロツアーを始めた。その名も『FOK46(フォークオーケン4...もっと読む

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