今回のコラムでは、猪瀬知事の東京オリンピック誘致←招致プレゼンを分析しましたが、今回もその続きです。こちらは安倍首相のプレゼン冒頭です。
委員長、ならびにIOC委員の皆様、 東京で、この今も、そして2020年を迎えても世界有数の安全な都市、東京で大会を開けますならば、それは私どもにとってこのうえない名誉となるでありましょう。 フクシマについて、お案じの向きには、私から保証をいたします。状況は、統御されています。東京には、いかなる悪影響にしろ、これまで及ぼしたことはなく、今後とも、及ぼすことはありません。 さらに申し上げます。ほかの、どんな競技場とも似ていない真新しいスタジアムから、確かな財政措置に至るまで、2020年東京大会は、その確実な実行が、確証されたものとなります。 けれども私は本日、もっとはるかに重要な、あるメッセージを携えてまいりました。 それは、私ども日本人こそは、オリンピック運動を、真に信奉する者たちだということであります。この私にしてからが、ひとつの好例です。
[参考] http://www.huffingtonpost.jp/2013/09/07/olympic_c...
他のプレゼンターのプレゼンを見た方、気がついていたと思いますが、「東京は安全」「デリバリできる」「インフラが整っている」をしつこく繰り返していますね。日本語に直すとなんとなく「くどいなあ」という感じがします。
黒子であるSeven46の担当者がプレゼン原稿をゴーストライトしているはずですから、イギリス風にくどく、厚顔無恥な感じになるのは仕方ないわけですが、このように同じことを何度も繰り返すというのは、前回のコラムでもご紹介させていただいたように、聴衆を洗脳する、という点で物凄く重要なわけです。
聴衆というのは皆さんが考えているほど賢くないんです。大体10分ぐらいの短いプレゼンでも聴衆が覚えている内容というのは大体3つぐらいです。人間ってそんなにたくさんのことは覚えられないんです。
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