牛込の加寿子荘

牛込の加寿子荘」 第六回

築40年を超える「加寿子荘」での生活風景。能町みね子の自叙伝風小説! (『少年タケシ』2011年1月更新分より)

相変わらず、午前四時に寝て十一時に起きるというパターンで生活が定着してるどうしようもない私だけどさ。またいつものように、寝る直前てことでゴミを捨てようと思ったのです。
袋の口をしばり、部屋の扉を開けて廊下に出る瞬間、あれ?っていう、何か、気配をかんじた。
そのときにもう確信的なものがあったんだけれど、なるべく気にせずに廊下の電気をつけ……すると、それと全く同時にタエコさんちの扉がカチャリと開いて、またパジャマで無言のタエコさんが顔を出したんだよ。
ほんとうに怖かった。
あのタイミングとあの顔は明らかにわたしを非難してるんだろう。そして、何日か前に同じように対面したパジャマのタエコさんも、要はこういうことだったんだ。

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築40年を超える「加寿子荘」での生活風景。能町みね子の自叙伝風小説!

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