60代、人間関係にまつわる愚痴
マッカーサー(軍人)
1880年-1964年。アメリカ陸軍元帥。参謀長として第一次世界大戦に参加、太平洋戦争では米国極東軍司令官、西南太平洋方面連合国軍総司令官となり、戦後、日本占領の連合国軍総司令官。朝鮮戦争では大統領と意見が対立し解任となる。
日本への期待を込めた総司令官の真意
戦後、連合国軍最高司令官として日本の占領政策を率いたダグラス・マッカーサー。トレードマークのパイプを咥え、サングラスをして厚木基地に降り立った彼は、当時既に65歳と高齢者の域に達していたわけだが、今見ても確かにカッコよい。
敗戦国に乗り込んできた占領軍のトップであり、時に高圧的に民主化政策、占領政策を推進してきた人間であるから、通常なら日本人からは恨みを買ってもおかしくはない立場にあったはずだ。ところが、マッカーサーは占領下の日本人にも大変な人気があった。何十万通というファンレターが寄せられたといわれているのだ。
ところが、そんなマッカーサー人気に急に陰りが見えた事件があった。それは、彼が最高司令官の職を解任されて帰国後、母国アメリカの議会で
「日本人は12歳の少年のようなものだ」
と発言したことがきっかけである。
英米人は45歳の壮年で、ドイツも同じくらいと評した後の発言なので、「日本人を馬鹿にしてる!」という批判が湧き上がり、マッカーサーの人気は、急激に落ち込んだのだという。