お酒が止まらなくなる! 南蛮渡来の元祖”天ぷら”[第3回]

月に二回のお楽しみ! 一週間がんばった疲れを、最高の酒とつまみで吹っ飛ばすこの連載。今週のおつまみは、”天ぷら”の元になった揚げもの料理。揚げものは大変? そんなことはありません! 馬田さん伝来のかんたんレシピで、今夜のつまみはこれできまり! くれぐれも飲み過ぎだけにはご注意を。

みなさんこんにちは!
10月に入って気温も下がり、空気もぐっと乾いてきました。
もうすっかり秋ですね。
さーて、今日は何を飲んでつまみましょうか。

ポルトガルびいきのこの連載、
飲み物は初回、2回目ともに私の大好きなポルトガルの微発泡ワイン
「ヴィーニョヴェルデ」の白と赤を紹介してきました。

そうしたらこの連載読者の方から
「初回で書いていた、ちょいモテ気分を味わえるロゼのヴィーニョヴェルデってどんなの? 食事会の手土産ワインにしたいから詳しく教えて」という要望がありました。

はい、ちょいモテワインはこれです。

色はピンクよりも赤寄りの、かわいらしいイチゴ系。
もちろんワインはイチゴ味じゃないですよ。
でもワイン自体にほんのり甘さがあるから
ベリー系の甘酸っぱさをイメージさせる香りがします。
女の人がいる集まりの最初の乾杯なんかに、ピッタリのイメージ
(いや、男のひとり酒で飲んだって別に問題ないですよ)。

ところでロゼワインについてですが、
ヨーロッパ全体の動きを見ると生産量は年々増えているそう。
先日あるフランスのワイン生産者と話をした際も、
どっしり重い赤から、香りもコクもありつつ軽やかに楽しめるロゼ人気が
男女を問わず高まってきていると聞きました。
とくに若い世代はその傾向が強いようですね。
アルコールの嗜好がヘビー級からライト級に移っているのは、
日本のみならず世界全体の傾向なのかもしれません。

ポルトガルのヴィーニョヴェルデの場合、
基本的にアルコール度数も低めで気軽に飲める軽やかさが魅力。
ボトルの雰囲気も、おしゃれ過ぎないカジュアルな感じがいいですね。
普段飲みにぴったり。

このヴィーニョヴェルデのロゼは、
お値段もぐっとカジュアルな1000円ほど。
扱っているお店は
『播磨屋』
です。

ではこのシュワシュワロゼに合うおつまみはというと……。
ポルトガルつながりで、揚げものなんかいいですね。

ご存知の方もいると思いますが、
日本を代表する料理「天ぷら」は南蛮渡来の料理と深いつながりがあり、
語源はポルトガル語と言われています。
temperar(テンペラル・味つけをする)
tempero(テンペロ・調味料)などの言葉や、
キリスト教で肉を避け魚や野菜を食べる精進日Quatro temporas(クアトロ・テンポラシュ・四旬節)に魚の揚げものが食べられていたことが元だとするなど、諸説あります。

かつて南蛮人が住んだ長崎の郷土料理には
長崎天ぷらというものがあるのですが、
ころもに味がしっかりついて、ややぼってりした食感。
これがポルトガルでよく見る白身魚の揚げものとそっくりです。
実際、今でもポルトガルの街の食堂やレストランのメニューには
長崎天ぷらによく似た魚や野菜の揚げものがたくさんあります。

たとえばこれは、ポルトガルの定番揚げもの
pataniscas de bacalhau(パタニシュカシュ ドゥ バカリャウ)」
干鱈のかき揚げ天ぷら。

水で戻してほぐした干しだらの身と玉ねぎやイタリアンパセリを、
塩、こしょうを加えた味つきのころもで揚げています。
なんとなーく、どことなーく、かき揚げを連想しませんか?

こっちはポルトガルのインゲンの天ぷら
peixinhos da horlta(ペイシーニョス・ダ・オルタ)」です。
これは、ポルトガル中部に住む料理研究家のおじさま宅でいただいたもの。

名前の直訳は「農園の小魚ちゃん」といった感じで、
インゲン数本を味のついたころもで揚げた、小魚に見立てた料理。
でもこれ、結構なボリュームでちっとも小魚には見えませんねー、
もう立派に成長した魚の大きさです。
つまみと呼ぶにはあまりにビッグ、
日本なら完全におかずの域だし、ご飯が何杯でもいけそう。
ころもは味つきで厚みがあり、冷めてもおいしいのが特徴です。

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ポルトガル食堂

馬田草織

ポルトガルや南蛮絡みのエピソードが大好きな編集者・ライターの馬田草織さんが、仕事現場や旅先、日常で気になった食のサムシングと、それにちなむおつまみ&ぴったりなお酒を月替わりでご紹介していく、家飲みも外飲みも楽しむ人へ捧げる至福のほろ酔...もっと読む

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