20代、仕事にまつわる愚痴
ジャンヌ・ダルク(戦士)
1412年?-1431年。フランス、ロレーヌ地方ドンレミ村の農家の娘。英仏百年戦争でフランスが壊滅的な危機に陥っていた時、神の声を聞いたとして出陣。自国を勝利に導いた。しかし、のちにイギリス側に引き渡され、火刑により生涯を終える。
祖国のために戦った少女の本音
ジャンヌ・ダルクがその生涯を送ったのは15世紀前半。日本の室町時代に当たっている。当時、ジャンヌの母国フランスは、「英仏百年戦争」に揺れていた。
いや「揺れていた」どころではない。
戦況は、圧倒的にフランス側が不利だった。多くの戦いで敗れ、内乱も起き、フランス王太子シャルルは、オルレアンの町でイギリス軍に包囲されていた。まさに「壊滅」の危機に瀕していたのだ。
そこに颯爽と現れたのが、ジャンヌ・ダルクであった。
彼女は兵士ではない。小さな村に生まれた農民の娘にすぎない。歳もまだ10代半ばだ。
彼女は「フランスを救え、王太子を救え」という神の声を聞いたという。やがて彼女はオルレアンへ行き、そのことを王太子に告げた。王太子シャルルは、彼女の熱意に打たれ、軍を与えた。そして多くの兵士たちも彼女の情熱に心を打たれ、勇敢に戦ったのだ。
やがて、イギリス軍の砦が落ち、オルレアンの包囲は解かれた。ここにフランスは息を吹き返したのである。
その後、王太子シャルルはフランス王シャルル7世として戴冠。フランス軍はイギリス軍を破り、百年戦争はフランスの勝利で幕を閉じることになる。