​働く人の適性、ふたつのタイプ

文章を書く仕事もしている林伸次さんだからわかる、プロのライターや作家の書く文章の違いとはなんでしょうか。その違いから、仕事と適性について考えます。

ライターの対談記事と作家のエッセイ

いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

最近、動画配信やラジオアプリが流行っていますよね。僕もやってみたいなと思って、色々と試しているんですね。でも僕はどうも喋りが下手でして、自分で聞き直してみるとそんなに面白くなくて、「これは発表できないな」って思ってしまうんです。

そういうことを妻に言ったら、「でもこの対談記事であなたが言ってること面白いよ」って言ってくれるのですが、ああいう対談記事やインタビュー記事でも実際の僕は、そんなに面白くは喋れていないんです。

世の中の多くの対談記事やインタビュー記事は、ライターさんが構成してくれていまして、その方たちがとにかく上手いんです。僕も実際、インタビューをして文字起こしをして記事を書いたことは何度もあるのですが、人って意外と支離滅裂な会話をしているんですね。それをまとめるのってすごく技術が必要でして、ほんとプロのライターさんてすごく上手いんです。

一方で、「作家」と呼ばれる方たちがいます。例えば彼らが書くエッセイで、「近所をちょっと歩いてみた。春が終わって初夏が始まるんだな」なんていう文章があったとしますよね。内容的には何も新しくなかったりしても、なぜかその作家独特の視点や文章の個性が前に出てきて、ついつい読ませるっていうことがあります。

世の中の「文章を書くプロ」って、このプロのライターのような上手さと、作家のような個性で読ませる上手さとの2種類に大きく分かれます。先日、エビスビールの小説を書いたとき、エビスの醸造の責任者の方から、ビールの作り方のお話をうかがったんですね。

ああいうメーカーの方って、コンビニで買っても老舗の名店で出されても、老若男女から「美味しい」って思われるビールを作ってきたから、とにかく詳しいし、ビールを理解されているんです。

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林さんの小説が文庫化されました

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この連載について

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ワイングラスのむこう側

林伸次

東京・渋谷で16年、カウンターの向こうからバーに集う人たちの姿を見つめてきた、ワインバー「bar bossa(バールボッサ)」の店主・林伸次さん。バーを舞台に交差する人間模様。バーだから漏らしてしまう本音。ずっとカウンターに立ち続けて...もっと読む

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hana_kozakura わかりみ。私はどちらだろう? 働く人の適性、ふたつのタイプ|林伸次 @bar_bossa | 約1ヶ月前 replyretweetfavorite

__comfort__ 働く人の適性、ふたつのタイプ|林伸次 @bar_bossa | 約1ヶ月前 replyretweetfavorite

AizuLover 働く人の適性、ふたつのタイプ|林伸次 @bar_bossa | 約1ヶ月前 replyretweetfavorite

bar_bossa プロってふたつのタイプがありますよね。あなたはどちらですか?​ 働く人の適性、ふたつのタイプ|林伸次 @bar_bossa | 約1ヶ月前 replyretweetfavorite