未来の自分を助けてくれる、料理の途中下車

自炊料理家の山口祐加さんが、これから自炊をはじめる人、はじめたばかりの人に向けて、自炊のコツと楽しみ方をお伝えするこの連載。第3回は「調理法」について解説します。自炊の初心者さんが知っておくべき調理法とそのコツとは?

こんにちは、自炊料理家の山口祐加です。日々の自炊を楽しみながら続けていくコツをお伝えする連載、第3回のテーマは「調理法」です。

私は料理を「食べられないもの・食べにくいものを食べられるようにする行為」だと思っています。生のにんじんはそのまま齧ると歯がかけてしまいそうなので、千切りなど食べやすい大きさに切る。あるいは、食べやすいサイズに切ってから火を通すことでより消化しやすくなる。ここに油や塩などを足せば、それが料理となります。 この連載では繰り返しになりますが、いろんな食材を使わなくても、調味料をあれこれ使わなくても、料理は作れるのです。

自炊初心者さんが知っておくべき調理法は、生のまま・焼く(炒める)・煮る・レンチンする(蒸す・茹でる)の4つで十分だと私は思っています。

生食は究極の時短料理

生のまま食べられるものといえば、きゅうりやトマトなどの野菜類、刺身、わかめなどの食材や、加工食品である豆腐、かまぼこ、ハムなどです。これらが冷蔵庫にあれば、とりあえず切って塩、醤油、味噌あたりをつけて食べられます。

ただ切っただけだと料理した気にならないかもしれませんが、忙しいときには大助かりです。冷やしトマトも立派な料理として食卓に出しましょう。

生食の定番といえばサラダですね。レタスやベビーリーフがサラダ野菜の定番ですが、私は春菊や白菜などをサラダにするのも好きです。茹でるのが定番の野菜を生で食べると意外な食感や味がして発見があります。

野菜単品だと栄養が偏るので、サラダだけで食事を済ませたいときはしらすやベーコン、ゆで卵などたんぱく質も一緒に摂ると良いですよ。

食材は焼くだけで十分おいしい

私が初めて使う食材を料理するときは、まず焼いてみます。油で焼いて塩で食べるだけで、大抵の食材はおいしくいただけます。ブロッコリー、トマト、キノコ、大根などの野菜、肉・魚類も焼くだけで立派な料理です。その素材がどんな味がするのかが直球でわかる調理法だと思います。

日々の食事で副菜を一品増やしたいからブロッコリーを焼いてチーズをかける、おつまみを作りたくて冷蔵庫にある手羽先に塩胡椒をして焼くなど、焼くという調理法には本当に助けられます。

火加減は基本中火で大丈夫です。根菜類などの火が通りづらいものはレンジで先に数分温めておいて、表面に焼き目をつけるためにフライパンで焼くと生焼け防止になります。

焼くことができるようになったら、その次に炒め物です。炒め物は簡単な料理だと思われている節がありますが、意外と難しい料理です。野菜それぞれの火の通りやすさを計算しながら、火の通りにくいものは薄めに、火の通りやすいものは少し大きめに、と切り方を変えるのは経験値が必要です。

最初の頃は市販の野菜炒め用のカット野菜を使うのも手だと思います。カット野菜を使ってちょうどいい具合に火を入れられるようになったら、今度は野菜を自分で切ってみるステップが良さそうです。

焼く・炒める両方に通じるコツは「触りすぎないこと」です。中華料理のイメージでフライパンをふったり、野菜を触ったりしてしまうと食材を火元から遠ざけていることになり火が通りにくく水が出やすいです。ここはじっと我慢してたまに触るくらいにしてみましょう。じっくりと焼き目がついていく様子は、見ていて心が踊ります。

味噌汁とカレーは自炊の心強い味方

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楽しくはじめて、続けるための 自炊入門

山口 祐加

自炊料理家の山口祐加さんが、これから自炊をはじめる人、はじめたばかりの人に向けて、自炊のコツと楽しみ方を紹介します。「自炊をはじめるにあたって最低限おさえておきたいことを知りたい」「はじめてみたけど疲れるし、楽しくなくて続かなさそう」...もっと読む

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