孤独な怪物と私の物語

この連載では、文芸オタクの三宅香帆さんがシチュエーションに合った本を独断と偏見をもって「処方」していきます。第17回は、海に行く前日に読みたい1冊。『ウは宇宙船のウ』というと、萩尾望都を思い出す人もいるのでは? 今回はレイ・ブラッドベリの方を読んでみてください。漫画と合わせて読むとまた違う楽しみもあるかもしれません。著書『副作用あります!? 人生おたすけ処方本』から特別収録。(提供元:幻冬舎)

17. 海に行く前日に読みたい本

霧笛
レイ・ブラッドベリ (『ウは宇宙船のウ』所収、大西尹明訳、創元S F 文庫、二〇〇六年)

効く一言
「いや、隠れていただけさ、深い海の奥底に。
それこそ、奥の奥の一番深い奥底にだ」

とあるアメリカの小説が、「ゴジラ」の元ネタであることをあなたはご存知だろうか。

ご存知だったらきっとさすがのゴジラファン、あるいはブラッドベリファン。

ご存知でなかったら、ぜひこの小説を読みましょう。「霧笛」。

レイ・ブラッドベリの短編小説「霧笛」。あまりにもうつくしくて、読むたび、眼前に海が浮かぶ。というかむしろ、この小説を読んで以来、旅先などで夜の海を見る機会があると「霧笛」のことを思い出すようになった。あと、この小説に出てくる怪物のことも。

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この連載について

初回を読む
副作用あります!? 人生おたすけ処方本

三宅香帆

「○○なとき」→こんな本を処方、という形式で書評していきます。 《効用一覧》 ディケンズ『荒涼館』→「まっとうに生きよう…」と仕事へのやる気が起きます。 司馬遼太郎『坂の上の雲』→おじさんおばさんであることを受け入れられます。 ...もっと読む

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