17. 海に行く前日に読みたい本
「霧笛」
レイ・ブラッドベリ (『ウは宇宙船のウ』所収、大西尹明訳、創元S F 文庫、二〇〇六年)
効く一言
「いや、隠れていただけさ、深い海の奥底に。
それこそ、奥の奥の一番深い奥底にだ」
とあるアメリカの小説が、「ゴジラ」の元ネタであることをあなたはご存知だろうか。
ご存知だったらきっとさすがのゴジラファン、あるいはブラッドベリファン。
ご存知でなかったら、ぜひこの小説を読みましょう。「霧笛」。
レイ・ブラッドベリの短編小説「霧笛」。あまりにもうつくしくて、読むたび、眼前に海が浮かぶ。というかむしろ、この小説を読んで以来、旅先などで夜の海を見る機会があると「霧笛」のことを思い出すようになった。あと、この小説に出てくる怪物のことも。