​「お子様お断り」の飲食店

今回の「ワイングラスのむこう側」は、「お子様はお断りしています」とか、「携帯電話のご使用はお断りしています」などのルールの多い飲食店問題について考えます。客の立場からだと首を傾げたくなる貼り紙も、飲食店側にはそれなりの理由があるようです。

なぜ飲食店は「面倒くさい」貼り紙をするのか?

いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

以前、友人の飲食店で、入り口のところに、「お子様はお断りしています」とか、「携帯電話のご使用はお断りしています」というような張り紙を掲げていたのですが、ある有名人が写真に撮って、「なんかルールが多い面倒くさいお店だなあ」みたいなことを書いて、SNSにアップして、ちょっとした騒ぎになったことがあるんですね。

正直、少し辛い気持ちがありました。そんな風にルールでがんじがらめにして窮屈なお店にしたい、と思っているお店なんてほとんどないと思うし、友人も決して思っていなかったと思います。でも、どうしても「ちょっと困るお客様」という人たちが存在するので、あらかじめ「お店のコンセプト」を伝える必要があるんです。

例えばbar bossaの場合、店内で携帯電話で話す人はめったにいないんですね。1、2年に1人くらいです。もし携帯電話で話し始めても、「すいませんが……」って言ってしまえばなんとかなります。あるいは、「お一人様につき一杯以上お飲み物をご注文ください」って書かなくても、全員が注文してくれるんです。

これは、うちがバーという、ある程度の経験値がある大人を対象にしている店だからだと思います。でも、間口が広ければ広いほど、想定していないお客様がどうしても来店するので、あらかじめ、「混み合ったときは、1時間半でお願いいたします」みたいなことを書いてしまうというわけです。

これ、「日本の飲食店には独自ルールが多い」という話としてよく盛り上がるのですが、マレーシア在住の野本響子さんも、マレーシアの飲食店にはそういった独自ルールがあまりないという話をnoteに書かれていました。

飲食店の「独自ルール」が多い国と少ない国

マレーシア人が家族で日本を旅行すると、子供が入店できない飲食店が多いことにすごく驚いたり、やっと入店できるお店が見つかっても、「一人につき一品必ず何かご注文ください」と子供にまで言われた、という話なんですが、飲食店について示唆に富む話が詰まっているので、ぜひ課金して読んでほしいです。

マレーシアに見る、日本の飲食店のこれから
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林さんの小説が文庫化されました

ケイクス

この連載について

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ワイングラスのむこう側

林伸次

東京・渋谷で16年、カウンターの向こうからバーに集う人たちの姿を見つめてきた、ワインバー「bar bossa(バールボッサ)」の店主・林伸次さん。バーを舞台に交差する人間模様。バーだから漏らしてしまう本音。ずっとカウンターに立ち続けて...もっと読む

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コメント

AizuLover 実際に飲食店を運営しているとこういう悩み、肌で感じるようになってきたなぁ。うう。 ​ 「お子様お断り」の飲食店|林伸次 @bar_bossa | 4ヶ月前 replyretweetfavorite

haiirotom 「お子様お断り」の飲食店|林伸次 @bar_bossa | 4ヶ月前 replyretweetfavorite

lb_122 全てにおいて 思いやりがたりないですね🤨 「お子様お断り」の飲食店 #SmartNews https://t.co/LrobXOZVJ7 4ヶ月前 replyretweetfavorite

daigo7h 「お子様お断り」の飲食店|林伸次 @bar_bossa | https://t.co/1FZKhmgv1V やっぱりこれって、元を辿ると「お客様は神様です問… https://t.co/Eyy1H43oGF 4ヶ月前 replyretweetfavorite