ワイルド「私は来る日も来る日も同じ時刻に泣きつくした」

歴史に名を残す人物たちも、実は「愚痴」をこぼしながら生きていた! 渋沢栄一から夏目漱石、豊臣秀吉にナイチンゲールまで、人生の苦境で言わずにおれなかった愚痴150篇。女性への未練、お金の無心や仕事の焦り、家族への恨みなど現代人と変わらない不平不満です。読めばなぜか勇気がわいてくる、愚痴ノンフィクション! 10月21日発売の近刊『人間愚痴大全』より特別公開します。(提供元:小学館集英社プロダクション)

40代、病気にまつわる愚痴

オスカー・ワイルド(小説家)

1854年-1900年。イギリスの詩人、小説家、劇作家。アイルランド生まれ。「世紀末文学」の中心人物といわれ、芸術至上主義を唱えた。戯曲『サロメ』、童話集『幸福な王子』、長編小説『ドリアン・グレイの肖像』などの傑作を残した。

獄中の中で恋人へ綴った思い

童話『幸福な王子』などで知られるオスカー・ワイルドは、恵まれた環境と才能の中に生きてきた人物だった。

アイルランドのダブリンで、著名な医学者の父と家柄のよい文筆家の母との間に生まれ、成育してオックスフォード大学を優秀な成績で卒業した。しかも、残された写真を見てもわかる通り、なかなかのイケメンで、ファッションリーダーとしてももてはやされ、イギリスの社交界で注目を浴び続けた。

しかも、20代で『詩集』を出し、30代の時には『幸福な王子』『ドリアン・グレイの肖像』『サロメ』など童話、小説、戯曲といったさまざまな分野で注目を浴びていた。その幸せを一つでも、あのスタンダールに分けてあげたいと思うような華々しい活躍だったのである。

そんな彼が、

「来る日も来る日も」「泣きつくした」

とは、いったい何があったのだろう。

実はワイルドは、41歳の年に投獄され、2年間も牢獄暮らしをしているのだ。その罪は「同性愛」。当時イギリスでは同性愛は違法とされていたのだ。

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なぜか、勇気が出てくる。不平不満の150篇。

人間愚痴大全

福田 智弘
小学館集英社プロダクション
2021-10-21

この連載について

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なぜか勇気が出てくる 人間愚痴大全

福田智弘

「今日も飯はうまくない」「アルコールでごまかすより外なかった」 天才と呼ばれる作家に芸術家、世界を変えた政治家に勇猛な武将まで、歴史に名を残す人物たちも、実は「愚痴」をこぼしながら生きていた! 渋沢栄一から夏目漱石、豊臣秀吉に...もっと読む

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