※この記事の情報は、『週刊東洋経済』2019年10月12日発売当時のものです。
仕事のロスにも直結
腰痛の傾向と対策を教えます
東京大学医学部附属病院22世紀医療センター
運動器疼痛メディカルリサーチ&マネジメント講座特任教授・松平 浩
多くの人が悩み、大きな関心を集める腰痛、肩や首のこり・痛み。あまりに日常的すぎて「我慢できなくもない」「付き合っていくしかない」と思って、やり過ごしている人も多いのではないだろうか。
しかし、諦めてしまっては何も変わらない。まずは敵を知ることが第一である。そして日常生活におけるちょっとした意識づけと体操を行うようにすることで、あなたは日々の苦しみから解放されるかもしれない。
8割を超える人が一生のうちに一度は経験するといわれる腰痛。4人に1人が腰痛のために仕事や家事を休んだことがあるという調査結果もあり、ビジネスパーソンにとって重大な健康問題の1つといえるだろう。
「世界の疾病負担研究」で出されている、生活に支障を来す年数(YLDs: Years lived with disability )という指標では、約30年前も最近の結果も腰痛が第1位。しかも数値は50%以上増加している。
この間の医学の進歩にもかかわらず、結果が変わっていないどころか、むしろ悪くなっているということは、腰痛の治療や予防対策が必ずしもうまくいっていないことを端的に表しているといえる。
「腰痛があるときは安静にする、は間違い」と強調するのは、『これだけ体操』を考案した松平浩医師。腰痛の基礎知識と、予防・改善のためにできるセルフマネジメントについて教えてもらった。
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