50代、病気にまつわる愚痴
ルイス・キャロル(童話作家)
1832年-1898年。イギリスの数学者、童話作家、写真家。本名、チャールズ・ラトウィッジ・ドジスン。『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』の著者として世界的に有名。他に『シルビーとブルーノ』などの作品や数学の書なども著す。
「心の栄養」を訴え続けた童話作家
『不思議の国のアリス』などの著書で有名なルイス・キャロル。この名作は、実在するアリス・プレザンス・リデルという少女らに語られた話が原型となってできあがったものだ。当時のキャロルは30歳。オックスフォード大学を卒業後、数学の講師となり、そのまま同大のクライスト・チャーチ学寮に住み続けていた。アリスは、このクライスト・チャーチ学寮長の3人の娘の次女だった。
キャロルは、アリスのような可愛らしい少女たちを愛し、彼女らを喜ばせるためにたくさんの物語を語ったという。また、写真家としても一流の腕を持っていたという彼は、少女たちをモデルにしておびただしい数の写真を撮った。そして、結局、生涯を独身で過ごした。
このような話を耳にして、「ルイス・キャロルはロリコンだ」「少女性愛者だ」という人もいるようだ。しかし、実際はどうだろうか? 彼は11人兄弟姉妹の長男として3人の弟、5人もの妹たちの面倒を見てきたという。彼女らと遊び、お話を語り、喜ばせることが、青年期の彼の過ごし方だった。少女らを愛し、彼女らを楽しませることに喜びを見出していたのは事実だが、それが性愛だったのかは安易に結論が出せる話ではない。