老害」について司馬遼太郎から考えてみた

この連載では、文芸オタクの三宅香帆さんがシチュエーションに合った本を独断と偏見をもって「処方」していきます。第12回は、ずばりおじさん・おばさんになりたくない!というそこのあなたにおすすめします。そもそも年齢が問題なのではなく、立場が問題なのである…。著書『副作用あります!? 人生おたすけ処方本』から特別収録。(提供元:幻冬舎)

12.おじさん・おばさんになりたくないときに読みたい本

坂の上の雲
司馬遼太郎 ( 1 〜 8 、文春文庫、一九九九年)

効く一言
のぼってゆく坂の上の青い天にもし一朶(いちだ)の白い雲がかがやいているとすれば、それのみをみつめて坂をのぼってゆくであろう。

おじさん、おばさんになりたくない。

って思ってるあなたは、おいくつだろうか。

ちなみに私は現在二五歳、小娘である。すみません。今から展開する持論は、おばさんにまだなっていないけれど、自分がいつかおばさんになったときに『坂の上の雲』は沁みるだろうな……と思って書く話。

だから実際に自分が歳を重ねてどう感じるのかはまだ分からないし、「ふん、小娘がテキトーなこと言いやがって」と呆れられそうなんだけど。まあそのときは、ぱたんと本を閉じて、あたたかい牛乳でも飲んでください。読者さんは本を閉じる権利と自由がありますからね! と、前置きを述べたところで。

私が考えるに、「おじさん・おばさん」化することが悪いことなのではない……と思うんですよ

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副作用あります!? 人生おたすけ処方本

三宅香帆

「○○なとき」→こんな本を処方、という形式で書評していきます。 《効用一覧》 ディケンズ『荒涼館』→「まっとうに生きよう…」と仕事へのやる気が起きます。 司馬遼太郎『坂の上の雲』→おじさんおばさんであることを受け入れられます。 ...もっと読む

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