最近の武士は心掛けが足りていないのではないか」宮本武蔵

歴史に名を残す人物たちも、実は「愚痴」をこぼしながら生きていた! 渋沢栄一から夏目漱石、豊臣秀吉にナイチンゲールまで、人生の苦境で言わずにおれなかった愚痴150篇。女性への未練、お金の無心や仕事の焦り、家族への恨みなど現代人と変わらない不平不満です。読めばなぜか勇気がわいてくる、愚痴ノンフィクション! 10月21日発売の新著『人間愚痴大全』より特別公開します。(提供元:小学館集英社プロダクション)

50代、仕事にまつわる愚痴

宮本武蔵(剣術家)

1584年?-1645年。江戸初期の剣術家。二刀流(二天一流)の開祖。生まれは美作国(岡山県東部)か、播磨国(兵庫県南部)とする説が有力。数々の剣術勝負に勝利を収めた。水墨画なども得意とする。晩年は肥後細川家に仕えた。

平和な世の武士の体たらくを嘆いた

ドラマや映画、マンガなどでもおなじみの剣豪・宮本武蔵。あまりに強く、ドラマティックな人生を送ったがために、架空の人物と思っている人もいるらしいのだが、しっかりとした著書や絵画も残っている実在の人物である。

どのくらい強かったのかというと、12歳(数え年13歳)ではじめて剣の勝負をして以来、60回以上勝負をしたが、一度も負けなかった、というのだから、文字通り無敵である。本人が自著である兵法書『五輪の書』の中で語っているのだから、きっと間違いないだろう。

60余回の戦いの中には、佐々木小次郎との「巌流島の戦い」もあったはずなのだが、そのことは『五輪書』には一切出てこない。映画などで有名なこの戦いの詳細については不明な点も多く、巷間伝わっている話の中には、脚色も多いのではないかと考えられている。

さて、そんな武蔵が、満59歳(数え年60歳)で書いた、この『五輪書』の中には、こんな言葉が出てくる。

兵具をもたしなまず、其具其具の利をも覚えざる事、武家は少々たしなみのあさき物か
(武具をつくったり、整えたり、それぞれの長所などをわきまえたりしないで、最近の武士は、少々常日頃の武芸に対する備え、心掛けなどが足りていないのではないか)

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なぜか、勇気が出てくる。不平不満の150篇。

人間愚痴大全

福田 智弘
小学館集英社プロダクション
2021-10-21

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なぜか勇気が出てくる 人間愚痴大全

福田智弘

「今日も飯はうまくない」「アルコールでごまかすより外なかった」 天才と呼ばれる作家に芸術家、世界を変えた政治家に勇猛な武将まで、歴史に名を残す人物たちも、実は「愚痴」をこぼしながら生きていた! 渋沢栄一から夏目漱石、豊臣秀吉に...もっと読む

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