わかる日本書紀

外国の使者に「自分は天皇だ」とバレる嘘をつく役人【第29代⑱】

ややこしい日本書紀をわかりやすく紹介した書籍『わかる日本書紀』シリーズ第4巻から、日本の正史を学ぶ連載。今回は第29代、欽明天皇の御代のお話(提供元:西日本出版社)。

高句麗の使者の漂着と献上品

欽明三十年正月一日、天皇は官僚たちに命じました。
田部(たべ)※1の制度を作ってから久しい。当時幼かった者がもう十歳を過ぎているのに、戸籍からもれて課役を免れていることが多い。
イツ(胆津)※2を遣わして、白猪田部(しらいのたべ)の丁(よほろ)※3の籍をきちんと調べさせなさい」

四月、イツは白猪田部を調べ、天皇の命令に従って籍を定めて田戸(たへ)※4を編成しました。天皇は、イツが戸籍を定めた功績を誉めて白猪史(しらいのふびと)という姓を与えて田令(たつかい)に任じ、ミズコ(瑞子)※5の副官としました。

三十一年三月一日、蘇我(そがの)イナメ大臣が亡くなりました。

四月二日、天皇は泊瀬柴籬宮(はつせのしばかきのみや)※6を訪れました。越人(こしのひと)※7江渟(えぬの)モシロ(裙代)※8が都に来て、天皇にこんな報告をしました。
「高句麗の使者が暴風と高波に苦しめられ、迷って港を見失いました。波のまにまに漂い、たまたま越(こし)の海岸にたどり着きました。しかし、それを郡司(こおりのつかさ)ミチノキミ(道君)※9が隠しておりますので、私から報告いたします」

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わかる日本書紀

村田右富実 /つだゆみ /村上ナッツ

『日本書紀』は神代から第41代持統天皇の時代までを扱った日本最古の歴史書です。しかし本文は漢文、全30巻と長く読解は難しいため、正史ながら読んだことのある人はほぼいません。そこで、劇作家が書くわかりやすい文章と、親しみやすいキャラクタ...もっと読む

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jimotonohon cakes連載『わかる日本書紀』更新されました。 絶対にバレる嘘をつく役人… https://t.co/mjuiXxh9fu 約1ヶ月前 replyretweetfavorite