首相なんて大体バカな奴がやるもんですよ」吉田茂

歴史に名を残す人物たちも、実は「愚痴」をこぼしながら生きていた! 渋沢栄一から夏目漱石、豊臣秀吉にナイチンゲールまで、人生の苦境で言わずにおれなかった愚痴150篇。女性への未練、お金の無心や仕事の焦り、家族への恨みなど現代人と変わらない不平不満です。読めばなぜか勇気がわいてくる、愚痴ノンフィクション! 10月21日発売の新著『人間愚痴大全』より特別公開します。(提供元:小学館集英社プロダクション)

60代、仕事にまつわる愚痴

吉田茂(政治家)


1878年-1967年。東京生まれ。土佐出身の政治家竹内綱の5男。吉田健三の養子。牧野伸顕の女婿。駐伊・駐英大使などを歴任。戦後5期にわたって首相を務め、主権回復を実現。「ワンマン宰相」とも呼ばれた。池田勇人、佐藤栄作らも育てた。

戦後の日本を支えた首相になりたくないのになった男

吉田茂といえば、戦後復興期に5次にわたって首相を務めた人物である。在任中には日本国憲法の制定やサンフランシスコ講和条約の締結、主権回復などが行われた。戦後、日本を新たに生まれ変わらせた政治家といっても間違いではないだろう。

その吉田が、政界引退後、84歳の年に文藝春秋のインタビューを受けて

首相なんて大体バカな奴がやるもんですよ

と語っている。もちろん、自身長く首相を務めた人物であるから、かなり自嘲気味の愚痴である。

このセリフは、文藝春秋の人が、元首相同士の対談を持ちかけた際の一言である。どうして「首相なんてバカな奴がやる」ものだといったかというと、

「首相に就任するや否や、新聞雑誌なんかの悪口が始まって、何かといえば、悪口ばかりですからね、この世にこんな大バカはないように書かれます

と、首相がマスコミに叩かれてばかりの損な商売だと告げるとともに、首相を「バカ」と報道し続けたマスコミに対し

「そんなバカばかり集まって話をしたって面白かろうはずがないじゃありませんか」

と、皮肉をいっているのだ。

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なぜか、勇気が出てくる。不平不満の150篇。

人間愚痴大全

福田 智弘
小学館集英社プロダクション
2021-10-21

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setagaya121 #スマートニュース 7日前 replyretweetfavorite