世の人の心まどわすこと、色欲にはしかず」兼好法師

歴史に名を残す人物たちも、実は「愚痴」をこぼしながら生きていた! 渋沢栄一から夏目漱石、豊臣秀吉にナイチンゲールまで、人生の苦境で言わずにおれなかった愚痴150篇。女性への未練、お金の無心や仕事の焦り、家族への恨みなど現代人と変わらない不平不満です。読めばなぜか勇気がわいてくる、愚痴ノンフィクション! 10月21日発売の新著『人間愚痴大全』より特別公開します。(提供元:小学館集英社プロダクション)

40代、恋愛にまつわる愚痴

兼好法師(文筆家)

1283年?-1352年?。鎌倉時代の末から南北朝時代にかけて活躍した歌人、随筆家。京都吉田神社の神職の子で、のちに出家する。当時の「和歌四天王」と呼ばれた歌人でもあり、勅撰集に18首選ばれている。随筆『徒然草』が有名。

結婚はダメ、デートはOK!

「日本三大随筆」の一つともいわれる『徒然草』の作者として有名な兼好法師(吉田兼好)。右の言葉も『徒然草』からの引用である。後文と訳も記すと

世の人の心まどわすこと、色欲にはしかず。人の心はおろかなるものかな

(人の心を惑わすものとしては『色欲』が第一に挙げられる。人間とは愚かなものだ)

である。出家の身である兼好法師が女色に厳しいのは、当然といえば当然かもしれない。続きを意訳すると、

「匂いなどはあくまで仮のものであって、あれは着物に薫物をして匂いをつけただけだ、とは知りつつも、いいようのないような(女性の)よい匂いを嗅ぐと必ず心がときめいてしまうものだ」

とある。現代ならドルチェ&ガッバーナの香水の匂いに参ってしまうといったところだが、そんなことは愚かなことだと語っている。

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人間愚痴大全

福田 智弘
小学館集英社プロダクション
2021-10-21

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なぜか勇気が出てくる 人間愚痴大全

福田智弘

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bouquinistotama 純粋でドライ、合理的でユーモラス、いつ読んでも現代的なのすごいね兼好法師。 12日前 replyretweetfavorite