​「ダサい」という人の方が「ダサい」

原稿を書く時に、流行り言葉をなるべく使わないようにするという林伸次さん。しかしそうなると、どう書けばいいのかわからなくなる言葉があるそう。それは一体どのような言葉なのでしょうか。

文章を書くときは普遍的な言葉を使いたい

いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

最近はいろんなところで書く仕事が増えてきましたが、僕、こう見えて文章を書くときは、数十年先もいろんな人たちに読んでもらえるようにしたいと思っています。だから、できるだけ普遍性があるものを、と言いますか、時事ネタはあまり扱わないでおこうと考えているんですね。まあ、コロナのことやお店のことのような緊急性があることは書いていますが。

そのため、流行り言葉をどう扱うか、っていうのを実はすごく気にしているんです。というのも、僕、中古レコードを買うのが唯一の趣味で、40年、50年も前に発売されたレコードをよく買うのですが、レコードって「解説書」や「ライナーノート」が入っているものなんですね。あれを読むのがすごく好きなんです。

例えば、ビートルズやローリングストーンズのようなバンドがアルバムを出したら、そのレコードのライナーノートに、当時の日本のロック評論の第一人者みたいな人が解説を書いているんです。その人が当時、どう感じて、どう日本で紹介したかっていうのを読むのがすごく面白いんです。

一度、あるバンドのライナーノートを読んでいたら、「ナウなヤングに人気の」という表現が出てきまして、ああ、どうしてこの人は「今の若い人に人気の」って書かなかったんだろう、って感じたことがありました。つまりそういう、いかにも今だけっていう流行り言葉は使わないことにしているんです。

例えば、「超美味しい」みたいな時に使う「超」って、生まれてこのかた一度も使ったことないんですね。この言葉はすぐに古くなるって感じてしまったからなんです。だからそういうときは「すごく美味しい」と書いています。

「イケメン」「ダサい」に代わる言葉は何か?
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ワイングラスのむこう側

林伸次

東京・渋谷で16年、カウンターの向こうからバーに集う人たちの姿を見つめてきた、ワインバー「bar bossa(バールボッサ)」の店主・林伸次さん。バーを舞台に交差する人間模様。バーだから漏らしてしまう本音。ずっとカウンターに立ち続けて...もっと読む

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コメント

koropanda1 「ダサい」という人の方が「ダサい」|林伸次 @bar_bossa | 「イケメン」という言葉がやや古いのはわかるけど、既に20年以上?類語の中で筆頭なわけだし… https://t.co/KKEkZW2gG6 22日前 replyretweetfavorite

gokaisaretemo 「ダサい」という人の方が「ダサい」|林伸次 @bar_bossa | 28日前 replyretweetfavorite

10ricedar だからこの方の文は私にはおもしろく思えないのだなぁと一因がわかった レコードの解説文も、“当時の空気”が知れておもしろいなら余計に良い気もするけど まあ、普遍的な書き方でおもしろい人もいるけども(偉そう〜) https://t.co/7qqlsnJ624 28日前 replyretweetfavorite

zJU5xLbK6ftfooh 「ダサい」も「イケメン」も情報量が多いからなぁ、難しいなぁ。 ぱっと思いついたのは「垢ぬけない」と「眉目秀麗」かな。​ 「ダサい」という人の方が「ダサい」|林伸次 @bar_bossa | 28日前 replyretweetfavorite