一人でロシアを治めなければならないのね」エカチェリーナ2世

歴史に名を残す人物たちも、実は「愚痴」をこぼしながら生きていた! 渋沢栄一から夏目漱石、豊臣秀吉にナイチンゲールまで、人生の苦境で言わずにおれなかった愚痴150篇。女性への未練、お金の無心や仕事の焦り、家族への恨みなど現代人と変わらない不平不満です。読めばなぜか勇気がわいてくる、愚痴ノンフィクション! 10月21日発売の新著『人間愚痴大全』より特別公開します。(提供元:小学館集英社プロダクション)

60代、恋愛にまつわる愚痴

エカチェリーナ2世(ロシア皇帝)

1729年-1796年。ロシアの女帝(在位1762年-1796年)。前名、ソフィア・アウグスタ。ヴォルテールなどの啓蒙思想家と交流を持ち啓蒙専制君主として政治を担った。農奴制の強化、貴族への特権付与、支配領域の拡大などを行った。

奔放なイメージの裏にあった孤独

18世紀のロシアに、政治面でも、プライベートの面でも、独特の輝きを示した人物がいる。女帝エカチェリーナ2世である。

まず、彼女はロシアの皇帝であるが、生粋のロシア人ではない。元はドイツの貴族の娘である。のちにロシアの女帝エリザベータの寵愛を受け、皇位継承者であるピョートルと結婚する。やがて、女帝の死去により、夫がピョートル3世として即位。彼女は皇后となった。

ところが、夫のピョートル3世は、皇帝としては無能といってよかった。しかも、病弱で、ロシアを嫌い、親ドイツ的な姿勢を貫いた。これが、ロシアの貴族らの反発を買う。やがて、近衛兵らによる革命が起こり、わずか半年ほどで皇帝の座を降ろされ、間もなく暗殺されることになる。そして、彼らがロシアの皇帝として推挙したのが、エカチェリーナ2世であった。

「女帝」となったエカチェリーナ2世は、お飾りではなく、自ら積極的に政治を行った。農奴制の強化、地方制度改革、貴族の特権保護などの政策を実行。特に、ポーランドの分割・領有、トルコ戦争での勝利による黒海沿岸の獲得、クリム・ハン国併合などによる支配領域の拡張には大きな貢献を果たした。その他、女学校や医学校開設による教育改革、エルミタージュ美術館につながる美術品の収集などのほか、日本にラクスマンを送って通商要求をしてもいる。

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なぜか、勇気が出てくる。不平不満の150篇。

人間愚痴大全

福田 智弘
小学館集英社プロダクション
2021-10-21

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なぜか勇気が出てくる 人間愚痴大全

福田智弘

「今日も飯はうまくない」「アルコールでごまかすより外なかった」 天才と呼ばれる作家に芸術家、世界を変えた政治家に勇猛な武将まで、歴史に名を残す人物たちも、実は「愚痴」をこぼしながら生きていた! 渋沢栄一から夏目漱石、豊臣秀吉に...もっと読む

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