わかる日本書紀

海から謎の音楽が聞こえる!その正体は…【第29代⑪】

ややこしい日本書紀をわかりやすく紹介した書籍『わかる日本書紀』シリーズ第4巻から、日本の正史を学ぶ連載。今回は第29代、欽明天皇の御代のお話。

仏教公伝②

五月一日、河内国(かわちのくに)※1から朝廷に、こんな話を伝えてきました。
泉郡(いずみのこおり)※2茅渟海(ちぬのうみ)※3の深くから梵音(ぼんおん)※4がします。その音の響きは雷鳴のようで、その光は明るく輝き、日の色のようです」

天皇はその話を聞いて不思議に思い、イケベ(溝辺)(のあたい)※5を遣わして調べさせました。イケベ直が海に入って探すと、聞いていた通りありがたい音楽が聞こえ、その方向に海に浮かんで光り輝いている樟(くすのき)を見つけました。

イケベ直はそれを取って天皇に献上しました。
天皇は画工に命じて仏像を二軀(く)造らせました。今、吉野寺※6で光を放っている樟の仏像がそれです。

六月、天皇はウチ(内)(のおみ)※7を百済に遣わして、良馬二匹、同船(もろきふね)※8二隻、弓五十張(ちょう)、(や)※9五十具(ぐ)を百済に授けました。そして、
「百済が日本に要請した援軍は、聖明王の思うように用いよ。医博士、易博士、暦博士らは交代制で勤めさせよ。これらの職種の人はちょうど今交代の時機なので、帰還する使者に従わせて交代させよ。
また、卜書(ぼくしょ)※10、暦本(れきほん)、各種の薬も送るように」
と伝えさせました。

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わかる日本書紀

村田右富実 /つだゆみ /村上ナッツ

『日本書紀』は神代から第41代持統天皇の時代までを扱った日本最古の歴史書です。しかし本文は漢文、全30巻と長く読解は難しいため、正史ながら読んだことのある人はほぼいません。そこで、劇作家が書くわかりやすい文章と、親しみやすいキャラクタ...もっと読む

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jimotonohon cakes連載『わかる日本書紀』更新されました。何やら不思議な樟(くすのき)を発見したようです。 https://t.co/J31RZTFp9j 3ヶ月前 replyretweetfavorite